料理家の藤井 恵さん直伝! 仕事でもプライベートでも肉料理をよくつくるという、鶏肉を使ったとっておきのメニューを2品ご紹介します。「ガリガリ衣のフライドチキン」も「パリパリチキンソテー」も、食べると思わず笑顔になる、口福のラインナップです。
おいしかった!と、心に残る料理を届けたい
数ある肉料理のなかで、藤井さんがずっとつくり続けたいのは、食べた人の記憶に残るメニュー。
「はやりのものや奇抜なものではなく、ハンバーグやフライドチキンなど、すぐに味が想像できる料理は、食べた人の思い出に残りやすいもの。だからこそ定番メニューは、おいしいレシピを伝えていきたいです」
また、肉の調理で大事なのは、火をとおしすぎないことだそう。
「加熱時は肉の水分が飛びすぎないよう注意。余熱を利用し、ジューシーに仕上げましょう」
うま味たっぷりの鶏肉は、カリッと揚げたり、皮を香ばしく焼いたりして食感にアクセントを! いつものメニューが、ぐっと進化します。
●ガリガリ衣のフライドチキン
すべての画像を見る(全5枚)チリパウダーを加えた、スパイシー衣があとを引く。
材料(4人分)
- 鶏手羽元 16本
- A[牛乳 1/2カップ レモン汁大さじ2 ガーリックパウダー(またはニンニク〈すりおろす〉)、ジンジャーパウダー(またはショウガ〈すりおろす〉)各小さじ1 塩、コショウ各小さじ1/2]
- B[小麦粉3/4カップ 片栗粉1/4カップ 塩、チリパウダー各小さじ1/2]
- 小麦粉 大さじ3
- 揚げ油 適量
【つくり方】
(1) 手羽元は骨に沿って切り込みを1本入れる。ボウルにAを入れて混ぜ、手羽元を加えて混ぜ合わせ、室温に30分以上おく。
(2) バットにBを入れ、混ぜる。(1)に小麦粉を加えて混ぜ合わせ、菜箸で手羽元1本を持ち上げて軽く汁気をきり、バットにのせる。Bをまぶして別のバットに並べ、5分ほどおく。残りも同様につくる。
(3) 揚げ油を170℃に熱し、(2)の半量を入れる。ときどき上下を返しながら、こんがりと色づくまで7~8分揚げる。残りも同様に揚げる。
[1人分453kcal]
<POINT>
ガリッと食べごたえのある衣に仕上げる秘訣は、衣を二重でつけること。液状の衣をからめて粉をまぶしたら、5分ほどおいて密着させると◎。
●パリパリチキンソテー
皮をパリパリに仕上げるため、研究を重ねてたどり着いた自信作。
材料(4人分)
- 鶏モモ肉 3枚
- ニンニク 1かけ
- レモン 1/2個
- A[ローズマリー2本 オリーブオイル大さじ2 塩小さじ1 コショウ小さじ1/2]
- クレソン 1束
【つくり方】
(1) 鶏肉は厚みのある部分に切りめを数か所入れ、十字に4等分に切る。ニンニクはたたいてつぶし、レモンは4等分に切る。
(2) (1)の鶏肉に(1)のニンニク、Aをすり込み、室温に20分おく。
(3) フライパンを強めの中火で熱し、(2)を鶏肉の皮目を下にして並べ入れる。落としぶたをして、こんがりと色づくまで6~7分焼く。落としぶたをはずし、鶏肉の上下を返して3~4分焼く。器に盛り、クレソン、(1)のレモンを添える。
[1人分367kcal]
<POINT>
落としぶたや耐熱皿をのせて焼くと、早く均一に火が入ります。フタや皿の重さは約100gがベストで、重すぎると鶏肉がつぶれるので注意!
<藤井 恵さんのMY BEST Kitchenitem:自然素材のザルとカゴ>
「竹などでつくったザルやカゴは、野菜を干す、小物を収納するなど使い勝手のよさが魅力」で、藤井さんにとって欠かせないツール。長野や韓国で購入したものがお気に入り。