暮らしの空間にものを置かないための大収納
すべての画像を見る(全15枚)アンモナイトのようなオブジェが置かれた壁の奥に進むと、寝室があります。そして、ニコラさんが開けている扉の先はトイレ。まるで収納扉のように壁になじんでいます。
寝室には壁一面の壁面収納が。このほかにウォークインクローゼットも備えています。
「たくさんのものに囲まれているのが好きな人もいると思いますが、私たちはものがあると疲れてしまうタイプ。テーブルの上に本など、ものが置いてあるのもイヤなんです」(宮元さん)
そのため、寝室だけでなく、キッチンや廊下にも、床から天井まである収納を壁面いっぱいにつくっています。
さらに、扉はどれもフラットで、取っ手はなし。スイッチやコンセント類も隠されていて、空間にノイズとなるものがありません。
玄関も両サイドは収納に。足元には間接照明を配しています。
LDK側から見ると、リビング扉は鏡貼り。床に置かれた狛犬は、鏡に映すことで一対に見えます。「タイで泊まったホテルからヒントを得ました。部屋がとっても広く感じられます」(ニコラさん)。
水回りは露天風呂をイメージ
ワイドな鏡の下にある黒いアルミニウムのシェルフは、ニコラさんがデザインしたイタリア・アガペ社の「セン」シリーズ。水栓が一体化されていて、中に化粧品や歯ブラシなどを収納できます。
洗面室の隣には、露天風呂をイメージしたというバスルームが。タイルは質感にこだわって選びました。檜(ひのき)の桶とイスもニコラさんのお気に入りです。
また、洗面室の壁には家族4人分のバスローブとタオルをかけるスペースを用意しています。
トイレはシックなトーンでまとめました。白い洗面台がアクセント。
「余計なものを見えなくすることで、好きなものが際立ち、居心地のいい空間になります」というニコラさん。
ものがすべて収まった美しい空間には、夫妻がギャラリーや旅行先などで見つけたというアートを随所に配置。住まい手の個性を存分に反映した、洗練されたくつろぎの空間でした。
リノベーション前後の間取り図
リノベーション前
リノベーション後
設計/グエナエル・二コラ(キュリオシティ)
※情報は「リライフプラス プレミアム No.1」取材時のものです