すっきり片づいた部屋に住み、毎月の貯蓄も着々と増やせる。そんな暮らし、憧れませんか?
片づけアドバイザーの石阪京子さんは、収納も家計も“7割”を心がければ、その両方が簡単に手に入ると言います。そんな夢のようなセオリーを、早速紹介していきましょう

ものの量も1日の予算も7割を意識して、ゆとりある暮らしに!

ものの量も1日の予算も7割を意識しよう
お金が貯まる“7割収納”って?
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7割収納では、ものは収納スペースの7割、出費は1日の予算の7割に収めるよう整えるのが理想的。3割のゆとりをもつことで、暮らしも家計もラクに回せるようになります。

●なぜ7割にすることでお金が貯まるの?

A1:収納に3割の余白をつくることで節約体質が身につきます
収納に3割の余白をつくることで節約体質が身につきます

ものを厳選し収納スペースの7割にまで収めると、3割のあきができます。ものの量を把握しやすいので、重複買いやストックの買いすぎがなくなります。また、7割収納で快適に暮らすと、「ものを増やしたくない」という気持ちが芽生えて、自然と節約体質に。

A2:1日の予算の7割で生活することを意識するだけで貯金ができる
1日の予算の7割で生活することを意識するだけで貯金ができる

収納スペースを10割使わないようになると、お金もあるだけ全部使うことに抵抗感を覚えます。1日の予算を設定し、その7割で生活することを心がければ、買い物やお金の使い方が変わり、浪費が減少。より早く貯蓄目標額を達成できるようになります。

お金が貯まる“7割収納”のつくり方

ものを減らし、しまう位置を決め、スぺースの7割に収納。セオリーはたったこれだけ。
その後は1日15分でリセットできるので、きれいが続きます。

●STEP1:すべてのものを出し、残すものと手放すものを厳選

すべてのものを出し残すものと手放すものを厳選

収納されていたものを全部出し、残すもの→手放すものの順に選びます。残すものは「心から好きなもの」か「本当に必要なもの」だけ。じっくり向き合うのではなく、なるべく時間をかけずに分類を。手放す不用品は捨てるのが心苦しければ、売りに出すか寄付をするのもよいでしょう。

<片づける順番はバックヤードから>

バックヤード→キッチン→リビング・玄関

部屋にあふれているものを収めるため、最初に押入れやクローゼットなどバックヤードを見直し、収納スペースを確保します。いろんなものが混在して選別が難しいリビングや玄関は、いちばん最後に片づけましょう。

●STEP2:ひとつずつものの住所を決めて移動する

ひとつずつものの住所を決めて移動する

残したもののすべてに住所を決めます。パブリックスペースとプライベートスペースを意識しながら、本は本棚、オモチャは子ども部屋というように、本来あるべき場所に移動し、ひとつひとつ収納する定位置を決定。夫婦共用のクローゼットなどは、「夫ゾーン」「妻ゾーン」と区切ります。

<最初は「仮置き」からスタート!>

この段階での位置は仮置きでOK。しばらく生活をすると、本当にこの場所でよいかが見えてきます。実際に使ってみて問題がなければ定位置に。

●STEP3:収納スペースは余白をつくることを意識してしまう

収納スペースは余白をつくることを意識してしまう

すべてのものの定位置が決まったら、収納スペースに対して7割を目安に収めていきます。3割のあきは引き出しの奥や棚一段などのまとまりでも、各棚や収納ケースに少しずつ余裕をつくるのでも、出し入れしやすい形でOK。

新しいものが家に入ってきたら、今のあきをキープできるよう、ものの見直しを行いましょう。

●失敗しない7割収納のコツ

・収納アイテムを先に買わない

収納用品を買うのは、片づけが終わってしばらくしてから。ものの住所が確定しないと、不要だったり、サイズが合わなかったり…と手放すものを余計に増やしてしまいます。

・ものへの思い入れを残さない

思い出の品や縁起物、人からもらったものなど、なかなか手放せませんが、ものはあくまで、もの。思いや魂はのり移りません。自分にとって必要がなければ、安心して手放しましょう。

・大事なものは捨てなくてOK

「自分が好きなもの」をムリして手放すと代わりが欲しくなります。手元に残し、定期的に見直しを。ものの重要性は変わるので、「もういいか」と思えたときに手放せばいいのです。

・疲れたら休みながら行う

家を片づけきるには、気力と体力が必要。調子が悪ければ休んで、よい健康状態で臨みましょう。また、家族に片づけ宣言をするのも忘れずに。了解を得ておくとスムーズに進められます。

お金が貯まる1日“7割予算”の出し方

まずは年間の固定費を洗い出すところからスタート。家族の収入を「なににどのくらい使っているか」を認識します。
年収からこの固定費を引いたものが年間の変動費。そこから1日に使えるお金を計算します。出費は予算の7割に収まるように意識すれば、貯まる仕組みが完成!

●STEP1:年間の固定費をすべて洗い出す

毎月支払う住宅ローンや子どもの教育費など、固定費を洗い出しましょう。固定費は、家計に占める割合が多いうえに、引き落とし金額を把握していないケースも多いので、まずはここをしっかり確認。年収から俯瞰してみるために、直近の一年分を調べて収支を出します。

家計簿をつけていない場合は、ざっくりでOK。各項目の見直しも行い、減らせるものがないかもチェックして。

下のモデルケースを参考に、書き出してみてください。

<固定費のモデルケース>

4人家族 (夫、妻、娘、息子)/年収400万円/持ち家

・住居費 (住宅ローン) (¥70,000/月) ¥840,000
・水道光熱費 (¥20,000/月) ¥240,000
・通信費 (¥30,000/月) ¥360,000
・子ども費 (¥30,000/月) ¥360,000
・こづかい (¥30,000/月) ¥360,000
・保険料 (¥15,000/月) ¥180,000
・貯蓄 ¥500,000

固定費合計 ¥2,840,000
(あれば車検代、固定資産税、帰省代などもプラスする)

●STEP2:年間の変動費をチェックする

ボーナスも含めた年収から、固定費を差し引いたものが変動費。食費や日用雑費、交際費など、日々変わる出費の合計です。
モデルケースでは、一年で使った金額は116万円。ふり幅が大きい変動費は、毎年調べて経年変化を見れば使いすぎがわかります。

年収/¥4,000,000 ―年間固定費/¥2,840,000=年間変動費/¥1,160,000

●STEP3:1か月の予算を算出する

年間変動費を12か月で割った額が、ひと月に使えるお金。1日の予算を知るのが目的ですが、食費やレジャー費などは変動しやすいので、1か月の予算もざっくり決めると使いすぎを防げます。モデルケースでは、年間変動費116万円を12等分した9万6666円が1か月の予算になります。

年間変動費/¥1,160,000÷12か月=1か月の変動費/¥96,666

●STEP4:1日の予算を算出する

1か月の変動費からイベント費用(入学式や結婚式など)や医療費などを特別費として省きます。これを行うことで予定外の出費がなくなり、年間とおした支出を安定させられます。残りを1か月の日数で割ったものが、1日に使える額です。

(1か月の変動費/¥96,666-特別費/¥20,000)÷31日=1日の予算 ¥2,473

●STEP5:1日の予算の7割で生活できるよう意識する

1日に使える額がわかったら、使用目標額を計算。7割収納と同様に、予算の7割で暮らすよう心がけてみて。買い物の際の意識が変わり、お菓子や特売品などの衝動買いがなくなります。余った分は貯金に回せば、自然とお金が貯まります。

貯蓄に回せる額は…

1日の予算/¥2,473の3割→¥742
1か月で¥23,002 1年だと¥276,024に!!

いかがでしたか? ものもお金も3割の余裕をもてると、暮らしにゆとりが生まれるんですね。貯蓄ができれば将来にもゆとりができて言うことなし! ぜひチャレンジしてみてください。