「ネガティブな自分が嫌」そう思っている人は多いのではないでしょうか。
「私のところに相談にいらっしゃる方も、『ネガティブな性格に問題がある、だから性格を変えたい』という人が多いです。でもじつはこの『ネガティブが悪い』という考え方が問題を大きくしているのです」と話すのは、うつ専門メンタルコーチで、さまざまな相談を受けてきた川本義巳さん。
自分のなかのネガティブな感情とうまくつき合う方法を教わりました。
ネガティブ=悪い、ではない!自分を追いつめないための思考のコツ
ネガティブを直して、性格が明るくなれば、人生もきっとハッピーになる…こう考える方は少なくありません。かくいう私もその一人でした。
●ピンクのゾウの例え
「ピンクのゾウだけは絶対にイメージしないでください」これは心理学系の話題で使われるネタのひとつですが、そう言われるとなにが起こるでしょうか? 間違いなく頭の中に、ピンクのゾウの姿が浮かぶはずです。
人間の脳は否定形を受けつけないと言われています。「ピンクのゾウをイメージしないで」という設問に対して、私たちの脳は、一度イメージしてからでないと、そのイメージを否定できなくなっています。
●ネガティブを意識すればするほど、ネガティブに
ということは、「ネガティブはいけないことだ」と思うと、毎回ネガティブなイメージをしてしまっているということです。そしてその頻度が高ければ高いほど、ネガティブなイメージをしている時間と回数が増えていくという計算になります。
人の脳は反復することで学習していきます。「ネガティブはいけない」と思う回数が多くなればその分だけ「ネガティブにイメージする」ことが上手になります。
「ネガティブはいけないことだ」と考え続けている人は、ひたすらネガティブになる特訓をしているようなものなのです。
とはいえ、やっぱりネガティブな自分よりも明るく元気な自分として、必要以上に悩むことなく人生を楽しめるのが理想的ですよね。そのためのコツは2つあります。