ワインを思う存分満喫できると、日本でも浸透しつつある「ワインツーリズム」。ワイナリーの見学やテイスティングのほか、併設のレストランで食事も楽しめるというもの。
そんなワインツーリズムを堪能してきた旅ライターのSannaさんに、ヨーロッパの隠れたワイン大国、ブルガリアのワイナリーをレポートしてもらいました。
ヨーグルトだけじゃない!ワイン大国の知られざる見どころをたっぷり紹介します
ブルガリアといえばヨーグルトを連想する人も多いと思いますが、じつは紀元前からワインをつくっているワイン大国だってご存知ですか?
そんなブルガリアでは、今、味だけでなく、目でも楽しめるワイナリーが人気を集めています。
●地中に埋まったワイン樽。その正体は?
こちらは首都ソフィアからクルマで約3時間。ギリシャやマケドニアに近いペトリッチにあるワイナリー「ORBELUS(オルベルス)」です。
オーガニックワインを生産しているワインメーカーで、大きなワイン樽が土に埋まっているようなユニークな建物のワイナリーは必見! 周辺一帯に広がるブドウ畑も見学できます。
「山の向こうには地中海があって、さらに向こうにはサハラ砂漠が広がっているんだよ」とスタッフの方が教えてくれました。雄大に広がる景色に、思わず引きこまれてしまいます。
ワインの製造工程を見学したあとは、至福のテイスティングタイム。フォレストベリーの香りが印象的な赤ワインを堪能できます。
ちなみに、ボトル&ラベルはこんな感じ。キラッと輝くラベルがおしゃれですよね。
●ワインカーヴにミニギャラリーまで見どころたっぷり
次に訪ねたのは、「VILLA MELNIK(ヴィラ・メルニック)」。先ほどのワイナリーからクルマでおよそ30分。
発酵用のタンクがずらりと並んだ、近代的な設備を見学できます。
トンネルをくぐってたどり着いたのは、ワインカーヴ(貯蔵庫)。まるで洞窟みたいですよね!
こちらのワイナリーにはミニギャラリーも併設されていて、まさに目でも楽しめるワイナリーなんです。
●お城の形をしたワイナリーも見逃せません!
首都ソフィアからクルマで約4時間。オリャホヴォにある、ドナウ川沿いのワイナリー「BURGOZONE(ブルゴゾーネ)」へ。
こちらのワイナリー、なんとお城の形をしているんです。いずれはホテルとしても利用できるよう、計画中なんだとか。
このように、ドナウ川添いにブドウ畑が広がっています。
こちらのワインは、優しい酸味となめらかなタンニンが絶妙なバランスでした。
ほかにも、ブルガリアにはまだまだ魅力的なワイナリーが点在しています。一般的にはなじみの薄いブルガリアですが、おいしいワインときれいな景色を存分に楽しめる国なんです。
そろそろ夏休みの計画を立ててみようかな? という方、ぜひ旅行先の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
【撮影・文/Sannaさん】
出版社勤務などを経てフリーのライターに。ムックやガイドブック、雑誌などに、旅や街歩きほか、グルメ、輸入住宅の記事を寄稿。これまで訪れた国は約65か国。著書に『
スウェーデン 森に遊び街を歩く』、『
バルト三国 愛しきエストニア、ラトビア、リトアニアへ』(ともに書肆侃侃房)などがある。ブログ『
Sannaの旅ブログ』