日本でおなじみのカニかま(カニ風味カマボコ)が、じつはフランスでも定番の食材だと知っていますか?
6年前に渡仏し、パリのパティスリーでパティシエとして勤務し、フランスの食事情に詳しいラボレル友里恵さんは、「フランスでは、カニかまは『Surimi(スリミ)』と呼ばれ、どのスーパーでも手に入るほど一般的。いろいろな料理に合わせやすい点も重宝されています」と語ります。
同じカニかまでも、フランスではおしゃれなアレンジを加え、パーティメニューとして活用されているとのこと。ラボレルさんに、簡単にマネできるおすすめレシピを教わりました!
フランスで大人気のカニかまでおしゃれなパーティーメニュー
あえ物やお弁当のおかず、サラダなど、ちょっと脇役的な存在としてなじみ深いカニかま。ここフランスでもカニかまは大人気! 日本語の「魚のすり身」に由来する「Surimi(スリミ)」という名で親しまれています。
日本のオーソドックスなカニかま同様のバトン型から、中にチーズやハーブを入れて味つけしたボール型、サラダなどに使えるフレーク状、また、そのまま食べられるようにディップソースを添えたものなど、種類も日本以上に豊富。大型スーパーでは売り場の一角を占めてしまうほどです。
フランスでは、魚介類が比較的高価なため、手頃な値段かつ、淡白な味で料理に合わせやすいスリミが人気を集めているのだと思われます。
今回は、フランスで人気のスリミレシピをご紹介。地味なおかずとしてではなく、こじゃれたパーティメニューとして楽しまれているんですよ。もちろん、日本のカニかまでつくれます。
さわやかな前菜「カニかまのカクテルサラダ」
生のシーフードを使わなくても、さわやかなフルーツの酸味で、カニかまに高級感をプラス! チーズ、クルミと味と食感のアクセントが楽しめ、おもてなしにぴったりです。
【材料(つくりやすい分量)】
・カニかま 80g
・グレープフルーツ(ルビー) 1個
・リンゴ 1個
・クルミ 適量
・プロセスチーズ(ダイスカットのもの・または1.5cm角に切る) 100g
・リンゴ酢(なければ酢)、オリーブオイル 各10cc
・はちみつ、塩コショウ 各少々
(1) グレープフルーツは房を除き、カニかま、リンゴとともに食べやすい大きさに切る。
(2) 材料をすべて混ぜ合わせ、冷蔵庫で30分ほど寝かせる。
盛りつけは低めのガラスコップを使うと、彩りの鮮やかさが引き立ちます。チコリー(アンディーブ)の葉などに盛りつけてもおしゃれ!
おしゃれ感抜群!「カニかまのケークサレ」
日本でもよく見かけるようになってきた、おかず感覚で食べられる「ケークサレ(塩味ケーキ)」。カニかまの風味とニンジンの自然な甘味が相性ばっちり。食べごたえがあるので、サラダを添えれば立派なメイン料理になります。
【材料(6個分)】
・カニかま 100g
・ニンジン 100g
・小麦粉 100g
・卵 2個
・ベーキングパウダー 小さじ1
・オリーブオイル 100cc
・A[ピザ用チーズ 80g、クミン 小さじ1/2]
(1) ニンジンは皮をむき、細かく刻んで熱湯で3分ほどゆで、水気をきる。カニかまは食べやすい大きさに切る。
(2) ボウルに小麦粉をふるい入れ、卵、ベーキングパウダーを入れ、ダマがなくなるまで混ぜる。
(3) (2)にオリーブオイルを加えてよく混ぜ、(1)のニンジン、カニかま、Aを加えて混ぜる。
(4) 薄くバターを塗ったマフィン型(もしくはカップを敷く)に(3)のタネを8分目まで入れ、190度に温めたオーブンでキツネ色になるまで45分ほど焼く。
手軽なおいしさが人気のカニかまは、シンプルなレシピでもを威力を発揮します。味にうるさいフランス人も魅了するカニかま、いつもと違うアレンジで楽しんでください。