また、夫は結婚当初から仕事がうまくいっておらず、そのせいで過度のストレスを抱えていたことも、レスを加速させた原因のひとつ。
「正直、生活が大変すぎて、お互いいかに生きていくかで精一杯でした」と、さゆりさんは夫婦関係を振り返ります。そして、夫が失業からやっと転職したばかりの現在も、その状況は変わっていないのだそう。
さゆりさんのケースは、夫の性欲の弱さに加えて、環境や生活のストレスによってさゆりさん自身も望まなくなり、レスに突入したような印象を受けます。
「夫に愛情はあるか?」という問いには、「愛情とか行為は、生活にゆとりがないと向き合えないものですね。若いうちはなんとかなるかもしれませんが、家庭なら生活と子育てをきちんとするのが第一。それができていない今、私と夫の間に愛情があるかどうかというと…“空気のような関係”としか言えません」と、言葉を慎重に選びながら答えてくれました。
「寒い日に夫と2人でふとんに入っていても、寒いから寄り添っているだけで、まったく夫からは性的なアクションはありません」とさゆりさん。「夫の生活力のなさを、しみじみ実感した結婚生活でした」。
今回のアンケートでは、回答者から「年齢を重ねていくと、自然と夫婦生活も少なくなっていくのでは」という声も多く聞かれました。ただし、そのタイミングが夫婦で違うとふたりの関係にもきしみが出るのではないでしょうか。
営みどころかスキンシップもなくなったとき、愛情を保ったままでいられる夫婦はいるのでしょうか。いろいろと考えさせられる取材でした。