災害などでケガをしたのに緊急キットがなくて手当ができない…。「そんなときは、家にあるもので代用して、危機を乗り切ることも検討してみましょう」というのは災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さん。こうしたことを知っておけば、いざというときに落ち着いた行動をとりやすくなるといいます。今回は、和田さんの監修のもと、ラップや雑誌、ガムテープなどを、ケガをしてしまったときに代用する方法をご紹介します。
緊急キットがない!代用品でケガのピンチを一時的に乗り切る知恵
●ケガをしてしまった…ラップで止血&傷をカバーする
すべての画像を見る(全8枚)状況が許すなら、まずは傷口をきれいに洗います。そのあと、ラップをしっかり巻きつけて。「食品を包むためのラップは衛生的。ばんそうこうや包帯の代わりに巻けば、傷口から雑菌が入るのを防げます。強めに巻くことで、止血も可能です」
●ガムテープで傷止めをする
ガムテープも、ばんそうこうや包帯の代わりになります。「直接はるとはがすときに傷口の皮膚が破けてしまうので、傷口に清潔な布を当てた上にはることが大事。傷口が大きいときの応急処置としても役立つ方法です」
●骨折した場所に新聞や雑誌で添え木をする
骨折したとき、病院に行くまでの応急処置として新聞や雑誌を添え木代わりにすれば、骨折した場所を動かさずにすみ、ケガの悪化を防げます。「骨折した部分を厚めに重ねた新聞か雑誌で巻き、ガムテープで2、3か所とめ、しっかり固定します」
●スーパーのレジ袋で三角巾をつくる
新聞や雑誌で添え木した腕は、レジ袋を三角巾代わりにして支えるといいでしょう。「さらに安定させるには、つった腕をレジ袋ごとガムテープやひもで体に固定しても」。あくまでも応急処置なので、早めに病院へ
【材料】
スーパーのレジ袋(底辺の長さが30cm以上のもの)…1枚
【つくり方】
【1】レジ袋の片方の脇をハサミで下までカットし、もう片側は底から下10cmを残してカットする。
【2】切り残した角の部分がひじに当たるように腕を通す。
【3】両方の持ち手に頭をくぐらせて首にかける。
【4】長すぎる場合は首の後ろで結び、長さを調整する。
緊急の際はパニックに陥らずに、冷静に危機を乗り切ることが大切です。もちろん、日頃から災害にもしっかりと備えておきましょう。
著書に『
まさか我が家が!?命と財産を守るサバイバル・マニュアル21』(潮出版社刊)「
災害危機管理アドバイザー和田隆昌のブログ」更新中