品数が増えれば、それだけ負担になる皿洗い。カレーのようなこってりしたメニューだと、皿へのこびりつきを落とすだけで大変です。そもそも使う食器を減らすことができたら、また食器への汚れを少なくできたら…。

「知的家事プロデューサー」の本間朝子さんは、家事のなかでいらない手順を「ムダ家事」と名づけ、省くテクニックを日々研究中。今回は洗い物の負担を軽減するコツを教えてくれました。

保存容器や食品トレーを利用して、使う食器を少なくする!

「調理しながら洗いものをする」というのが理想ですが、現実はあれこれ同時進行するうちに、調理で使った食器やツールがシンクに山積みになることも。そこで、「そもそも洗い物が少なくなる工夫」をしてみましょう。

●あえ物は、保存容器でつくってそのまま食卓へ

あえ物は、保存容器でつくってそのまま食卓へ
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あえ物は、ボウルを使わずに、デザイン性に優れたガラスやホーローの保存容器でつくりましょう。こうすれば、そのまま食卓に出して取り分けることができます。残った分は、そのままフタをして冷蔵庫へ。ちなみに、もし一度で食べきれば、取り皿さえもいりません。

●食品トレーでそのまま調理できるからひき肉は便利!

ひき肉料理の場合は、購入した際に肉が盛られていた「食品トレー」を使って調理してしまいましょう。
たとえば、鶏つくねなら、トレーに卵や片栗粉を入れてスプーンで練って成形すれば、ボウル要らずに。使用後はトレーを軽くすすいでそのまま捨ててしまえばOK。「調理はボウルを使わなくてもいい」という発想に変えてみてください。

メニューや習慣を見直して、食器を汚れにくくする!

食器を汚さない工夫も家事の負担を減らすことに直結。洗いもの自体はもちろん、家事に取りかかる気持ちもラクになります。

●オーブンにお任せのホイル焼き!食器も汚れず、忙しい日にぴったり

オーブンにお任せのホイル焼き!食器も汚れず、忙しい日にぴったり

とくに忙しい日、食器を汚したくない日には、アルミホイルに具材を包み、オーブントースターで焼く「ホイル焼き」がおすすめ。お好きな魚や野菜、キノコをホイルに包んで塩コショウをふり、バターと一緒に焼くだけで立派なごちそうのでき上がりです。

帰りが遅くなるとわかっている日は、朝包んだものを冷蔵庫に入れておきましょう。帰宅後、すぐに焼くことができます。途中でひっくり返す手間がないので、着替えている間に調理できるのもうれしいところ。食器もほとんど汚れません。

●葉野菜の上に料理を盛りつけて、皿をきれいなままに

油っこい料理や、こってりとしたソースを絡めたりした料理を皿に盛るときは、レタスやサンチュなどを敷いた上に盛りましょう。皿に直接つかないので、洗いものがラクになります。

●各自でドレッシングをかけて、大皿の油汚れを避ける!

サラダの場合、大皿全体にドレッシングをかけるのではなく、各自皿に取り分けてからドレッシングをかけましょう。大皿が汚れるのを避けます。

●おかずの下に調味料を入れると、お弁当のフタはキレイなまま!

お弁当の場合、アルミカップの底にケチャップやマヨネーズを入れてからハンバーグや卵焼きをのせると、フタが汚れません。逆の順番で盛りつけてみましょう。

知っていると差が出る!洗い物がラクにするテクニック

ちょっとしたひと手間を先取りする、いつもの違うやり方をすることで家事はラクになります。生活に取り入れると洗いものの時間が減るテクニックを紹介。

●カレーに寒天パウダーを入れるとツルンととれる

カレーがこびりついた鍋をラクに洗うための秘策が、寒天パウダーです。カレーをつくるときに入れると、カレーと鍋肌の間にゴムベラを入れただけで、カレーが鍋からツルンとはがれます。だから、洗いものがとってもラクに。

寒天を入れても味に影響はなく、少量ですが食物繊維がとれるメリットも。2人分くらいのカレーが残っていると、鍋から取り出しやすくなります。カレーが少量だと取れなくなるので要注意です。

寒天カレーをつくるときは、カレールウを入れる前に、水500ccに対して寒天パウダー4gを加え、5分ほど加熱します。
食べ終わって余ったカレーは常温でしばらく置くと固まるので、取り出して適量ずつ小分けし、冷蔵または冷凍保存するのがおすすめです。再度加熱すれば、寒天が溶け、再びとろみのあるカレーになります。

●洗った食器に湯をかけるとすぐ乾く!

食器をふく作業は面倒なもの。洗ったらそのまま放置して乾かす人も多いのではないでしょうか。熱い湯で洗うと早く乾きますが、手荒れになることも。そこでおすすめなのが、洗った食器の上から湯をかけること。熱い湯で洗ったのと同じ効果が得られ、すぐに乾きます。

●大きい食器から洗い、小さな食器からすすぐと水をきりやすい

食器は大きい皿から洗い始めるのがコツ。大きいものから小さいものを洗い、重ねていきます。そして蛇口の下で水をかけながらすすぎ、小さい皿から水きりカゴに重ねていくとスピーディです。

本間さんの家事テクニックは、書籍『

『ムダ家事が消える生活』

』でも紹介されています。家事の時短に興味がある方はチェックしてみては?