家づくりの打ち合わせ。一旦、無事に終わったと思っても、着工後のやり取りの結果、変更箇所はどうしても生じるものです。こうした変更箇所は、図面の反映などにも間に合わず、工事の現場まで伝わらないケースも。また、たとえ当初の打ち合わせどおりに工事が進んだとしても、実物を見ると現場で変更依頼をしたくなる場合もあります。2階建ての戸建て住宅を建てた日刊住まいライターは、こまめに現場に通うことで、変更部分が現場に伝わっていなかったことや、図面ではわからなかった問題を解消。職人さんたちとコミュニケーションをとりながら、理想の家を手に入れました。建築中に起こった問題を未然に防いだ話は、きっと参考になるはずです。
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電気工事後は要確認!意外と多い取りつけ違い現場で見ると図面とのイメージの違いを解消できる!修正前の図面が現場に渡っていて、ネコトンネルのデザインが違った!オリジナルの造作家具は、認識の違いが起こりやすい。注意が必要!アクセントクロスは意外と盲点!面が違うと雰囲気も違ってしまう職人さんたちとコミュニケーションを図ると、よい結果につながる電気工事後は要確認!意外と多い取りつけ違い
コンセントやスイッチの位置や高さは、上棟後の現場で現場監督と一緒に最終確認を行います。図面をもとに進められますが、打ち合わせではよいと思っていた配置も、実際現場で確認すると使い勝手が悪そうに感じてしまうことも。そのため、変更をお願いする箇所がありました。
後日、電気工事後の現場を見に行くと、変更前の位置に電気ボックスが取りつけられているのを発見。幸い、ボードを貼る前だったので直す手間が少なくすみましたが、壁紙を貼ったあとだったら直すのも大変だったでしょう。
現場で見ると図面とのイメージの違いを解消できる!
2階廊下の壁面には、夫の趣味であるギターをかける金物を取りつける予定でした。しかし、ボードが貼られ壁の位置が明確になった廊下を見て驚きました。図面で想像していたよりも狭いのです。
このまま実行すると圧迫感が出てしまう!と結局中止することに。現場を確認せずに取りつけていたら、後悔するところでした。
修正前の図面が現場に渡っていて、ネコトンネルのデザインが違った!
わが家には1匹のネコがいます。リビングの壁には、ネコと人間が快適に暮らす工夫として、ネコ専用のトンネルをつくりました。
こだわった末に決めた壁穴のデザインは、三角屋根の家型。そろそろ壁穴の形ができた頃だと思い、現場に行くとがく然。
なんと壁には四角い穴があいていたのです!私たちの要望を聞いた設計士さんが、最初に描いた四角い穴の図面が、そのまま現場に渡っていたようです。後日、現場監督さんを通して大工さんが要望どおりの形に直してくれました(上の写真は修正前の様子)。
オリジナルの造作家具は、認識の違いが起こりやすい。注意が必要!
わが家の洗面台横にある造作棚は、一般的ではないかもしれません。本棚のように正面からではなく、正面は閉じて、側面から使用するタイプでお願いしていたのです(上の写真が正しい仕様)。
しかし、現場を確認したときには、もうすでに正面からの棚が設置されていました(上の写真は修正前の様子)。
申し訳なさも感じつつも間違いを指摘させてもらいましたが、まだ軽く接着しているだけだったので、希望していたとおりの形に修正できました。
通常とはつくりの異なる、こだわりのある箇所は、認識のズレが出やすいので注意しておきたいポイントのようです。
アクセントクロスは意外と盲点!面が違うと雰囲気も違ってしまう
わが家は、1階と2階のトイレのそれぞれ1面にアクセントクロスを採用。打ち合わせでは、どの面に貼るかも決定していました。一度クロス貼り中の現場に遭遇しましたが、じゃまにならないように確認もそこそこに退散。
後日、クロス貼りが終わった現場を訪れると、2階トイレのアクセントクロスが間違って貼られています。正面に貼るはずのアクセントクロスが、左面に!上の写真は修正前の様子です。便器もすでに設置されていて、修正不可能かと思いましたが、なんとか修正することができました。
職人さんたちとコミュニケーションを図ると、よい結果につながる
わが家が完成するまで、要望と現場での認識にいくつか違いはありました。しかし、間違いに気づいたときは、その場で大工さんに相談し対応してもらえました。現場の大工さんや現場監督さんからは、当初から「定期的に現場に来て、気になることがあれば言ってくれたら助かります!」と言われていました。早い段階の気づきだと現場の修正がしやすく、私たちも安心でした。
理想の家を手に入れるには、週1くらいの頻度で現場を訪れ、職人さんたちとコミュニケーションを図ると、よいと思います。