毎日着るワイシャツの襟や袖口の黄ばみ、子どもが体育で履く靴下の泥はね、習い事で汚した墨汁のシミ…。いつの間にかついてしまった洋服の汚れを、「もう落ちないな」とあきらめてしまっていませんか?
じつは、これら繊維の奥に入り込んだシミには、「男性用スクラブ入り洗顔料」がよく効きます。シミ抜きのスペシャリストで、シミ抜き術に関する著書もある横倉靖幸さんにコツを聞きました。
黄ばみや泥など、繊維の奥に入りやすいシミはスクラブでかき出す
洗剤や漂白剤で落ちない不溶性のシミに効果的なのが、男性用のスクラブ入り洗顔料。女性用のものよりも大きくしっかりした粒子が繊維の奥に入り込み、溶けないシミ成分をかき出すことができます。
洗顔料なので、皮脂の汚れやタンパク質を落とす働きもあり、シャツの衿や袖口の黄ばみにも効果的。靴下のガンコな泥汚れは、洗濯板を使ってもみ出すとよいでしょう。
つくとやっかいな墨汁は、石けんも併用して界面活性剤の力で成分を繊維からはがしておくと、落ちやすくなります。
基本の落とし方を見ていきましょう。
1.スクラブを指にたっぷり取る
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男性用スクラブ入り洗顔料を指に取ります。シミ部分が隠れるくらい厚めに塗る必要があるので、たっぷり取りましょう。
2.シミに優しく塗り込む
シミにスクラブ剤をのせ、指の腹で優しく円を描くように塗り込みます。ザラザラした感触がツルツルになれば、繊維の奥まで入っているサイン。
3.細かい部分は指先でさらに塗り込む
シミの濃いところや縫い目など細かい部分は、指先を使ってさらに丁寧に塗り込みます。たりないようなら、さらにスクラブ剤をたしてください。
4.水でよくすすぐ
水の中にシミ抜きした部分を入れ、指でなでてスクラブ剤を落としながらよくすすぎます。その後、普段どおりに洗濯機で洗えば、完了です。
<before>
衿元に黄ばみ汚れが付着がしています。
<after>
繊維の奥まで入り込んでしまった衿元の黄ばみが、クリーニングに出したようにきれいになりました。
基本のやり方で落ちないガンコな汚れも、合わせ技で対処できます。
●靴下のガンコな泥ジミは洗濯板でこすって落とす
泥がこびりついてしまった靴下は、乾いた状態で手ではたき、できるだけ泥の粒子を取り除きます。スクラブ剤を塗り、少量の水をはった洗面器に立てかけた洗濯板で水をつけながらこすり、普段どおり洗濯を。
●墨汁は石けんでこすってから落とす
1.石けんをこすりつける
墨汁の汚れには、まずシミに濡らした固形石けんをこすりつけます。墨汁には粉末炭素やニカワなどの成分が入っているので、先に石けんで浮き上がらせておきます。
2.手早く水ですすぐ
水の中にシミ抜きした部分を浸し、石けんのヌメリが取れるまですすぎます。シミが広がってしまう前に、石けんをつけたらすぐにすすいで。
3.男性用スクラブ入り洗顔料を塗り込む
軽く水を絞り、残ったシミの上にスクラブ剤を塗り込みます。ザラザラの感触がなくなったら水でよくすすぎ、普段どおりに洗います。