都心の賃貸マンションから、東京都昭島市の中古一戸建てへと住まいを移したMさん夫妻。「中古を買って極力シンプルにリノベーションし、好きなDIYに挑戦したり、あとでいろいろなテイストに変えていきたい」(夫)という希望があったそう。リノベの設計・施工は、マンションだけでなく戸建ての実績も多いところに安心感を感じたというスタイル工房に依頼。「キャンプが大好き」という夫妻のライフスタイルが存分に反映されたリノベになりました。
すべての画像を見る(全14枚)2階はロフトも備えた開放的で明るいLDKに
購入した物件は平成9年築、延床面積約118.00 平米の2階建て。1階にあったLDKは日当たりのいい大空間にするために2階へ変更し、空間を細かく仕切っていた壁を撤去。もちろん建物は基本性能を見直し、耐震性能もアップしたうえでのリノベです。
壁は夫妻がDIY塗装で仕上げました。
キッチンからはその大空間を一目で見渡せるようになっています。木目が美しいキッチンカウンターの天板や、光沢のある白いタイル張りの壁が印象的です。
リビングはキッチンの対角線上に配置。床にはレッドパインを選び、温かみや色の経年変化が楽しめるようにしました。柱に残る「ほぞ穴」はリノベならでは。
小屋裏にあった収納スペースはロフトに変更。黒くペイントした「ささら桁」など、ロフトへの階段はLDKのアクセントにもなっています。
ロフトは多目的に使用中。開放的なつくりで、既存の天窓も生かした快適な空間になっています。
写真左側がロフトへ続く階段で、右側が1階と2階を結ぶ階段室です。階段室とLDKはガラス入りの引き戸や壁で仕切ることで、採光に役立てています。
和室を広い土間へ変更してキャンプ基地が完成
夫妻が東京都昭島市を選んだのは、夫の実家に近いことに加え、キャンプにも行きやすいエリアだったから。
大量のキャンプ用品を収納するため、庭に面した1階南側の和室を土間仕様に変えてキャンプ基地に。そして、キャンプ用品を掃き出し窓から庭、さらにクルマに出し入れしやすい動線をつくり上げました。「庭に出すのもクルマに積み込むのも簡単で、そのあたりが戸建てならではの利点」と夫。
庭のフェンスのペイントは、夫がDIYしたものです。
キャンプ用品を収める土間は、玄関とひと続きになっています。日当たりがよく、ここでお茶を楽しむこともあるそう。
靴収納は取り出しやすいオープン棚に。玄関を入るとすぐ右手に、夫の仕事部屋があります。
仕事部屋はLDKだった空間のリビング側を利用しました。棚板は夫がDIYで設置。
寝室にはキッチンだった空間をあて、既存の出窓やルーバー窓を生かしています。
1階にはこのほか洗面室や浴室、WICを設置。WICは衣装持ちの夫妻のために大容量とし、着替えスペースも確保しました。「仕事から帰るとWICに直行し、着替えてから2階へ上がるのが習慣です」と妻。
洗面室は位置を変えませんでしたが、設備と内装は一新。造作カウンターにはキッチンカウンターと同じラーチ合板材を選びました。ライフスタイルに合わせた住まいにできたことで、日常の暮らしも週末のキャンプの際にも快適さが増したというMさん夫妻でした。
設計・施工/スタイル工房
撮影/遠藤宏
※情報は「リライフプラスvol.34」取材時のものです