●空間的にも時間的にも「ひとり」を大切に
すべての画像を見る(全8枚)――人を幸せにするには、まず自分から、ということですね。コップに水を注げる人間になるためには、どうしたらいいのでしょうか。
大草元の話とも繋がりますが、やっぱりまずは自分で自分を大切にすることではないでしょうか。それには、空間的にも時間的にも、
「ひとりになる瞬間」をもつことが、役立つと思います。旅行なんて、お金も時間もかかる大それたことをしなくていいんです。ほんの15分、20分でいいので、カフェに入ってコーヒーを飲んだり、ぼんやりと音楽を聴いたり、公園を散歩して、無になる時間をもつ…それだけで、心は満たされ、自分を取り戻すことができると思います。
そうそう、最近、「(自分の、あるいはパートナーの)母親とうまくつき合えない」というお話を伺うことがあります。幸い私自身は母との間に問題を感じることはないのですが、それはどちらかがいいとか悪いではなく、たまたま相性がよかったのだと思います。同じ母親、同じ娘でも、対する相手が変われば、うまくいく場合、いかない場合両方あります。それはもう、仕方がないことですし、正直、大人になってからは「母親は太陽のよう(に絶対的)な存在」「抗ってはいけない相手」と無理に思わなくていいと思っています。大人同士、女同士として関係をつくり直す、くらいの気持ちでいるくらいが、距離感も含めてちょうどいい。
私たちはついつい、「相手に変わってほしい」「もっとわかってほしい」と、相手頼みになってしまうことも多いですが、相手に変化を求めても、正直疲れるだけなんです。大人になったら、なかなか人から言われて変わることは難しい。だったら相手ではなく、自分をコントロールする方が絶対にラク!
だからこそ、そんな家庭内のゴタゴタを切り離して、「ひとりになる瞬間」が必要なんです。ひとりになることで、感情的になっていたことがらにも冷静になれるし、物理的にも心理的にも距離を置くことで、客観的な解決策が浮かぶこともあります。
40代、50代からは、ますます「自分はどう考えるか」「なにを大切に思っているか」が、人生を支えていくのではないかと思います。人と比べたり、だれかの「教え」を生真面目に守らなくてもいいんです。それぞれが考えた「これがいい」というやり方が、正解なのだと思います。
今日の大草さんのコーデ。ふんわりしたタートルニットと揺れるプリーツスカートが大人の余裕を感じさせます。
大草さんの生き方やファッションについては、新刊『
飽きる勇気 好きな2割にフォーカスする生き方』(講談社刊)にも詳しく語られています。こちらもぜひチェックしてくださいね。
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