家を建てたりやリフォームしたりしたあと、実際に住んでみて、「ここにコンセントがあったらよかったのに!」と後悔したくはないもの。上級者のコンセント計画を学んでみましょう。 教えてくれるのは、9年前にハウスメーカーで二世帯住宅を建てた、北欧式整理収納プランナーの安藤佳世子さん。近年、家電の種類や間取りの考え方も変化しています。自分のライフスタイルに合わせて、コンセントの位置の計画をしましょう。

コンセントの位置が入った図面
コンセントの位置が書き込まれた図面
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玄関には、意外と電源が必要なものが多い

飾りつけをした玄関

玄関は家の顔。きれいに保ち、季節のインテリア小物を飾って楽しんでいる方も多いと思います。筆者宅も玄関正面の壁にインテリアを飾れるようにコンセントを1つ設置しました。

 

ウォークインシューズクローゼットにもコンセントが必要

玄関にはウォークインシューズクローゼットを併設しました。そこにも1つコンセントを設置しています。

玄関で脱ぎ着するジャケットやコートは、衣類の脱臭ハンガーをかけているので、電源が必要となるからです。脱臭ハンガー自体、少々音がするので玄関で使用できているのがとても便利だと感じています。

筆者宅では使っていませんが、脱臭機や靴の乾燥機など使う場合もコンセントは必要。また電気自転車を乗っている方は、玄関の外に電源があると、充電するのに便利です。

 

ウォークインクローゼットは衣類ケア用の家電で必要

ウォークインクローゼットにもコンセントは必要

プラン中、ウォークインクローゼットにコンセントは、必要がないのではないかと思っていました。しかしその後、ここにも必要なことに気づき設置。

理由は、衣類スチーマーをクローゼットで使うことがあるから。毎日着るスーツや、着る直前になってシワが気になる服に、その場で使えるのはとても便利です。

このコンセントは、夜も活躍!足元を少し明るくできるよう、フットライト兼アロマディフューザーを差しています。

 

洗面所には季節家電用の電源を確保

季節家電を想定して洗面所にコンセントを設置

洗面所には洗濯機用とユニット洗面台の専用コンセント、そのほかに1か所コンセントを設置しました。設置場所は収納棚などで隠れないように、風呂場ドアのすぐ横に設けました。

設計当初はユニットについているコンセントで十分かと思いましたが、冬の寒い時期に暖房器具など使うかもしれないと考え追加しました。

実際に冬は、コンパクトなヒーターを置き、梅雨時期や夏は、サーキュレーターを使っています。また風呂用のポータブルテレビの充電用にと重宝しています。

洗面所(脱衣所含む)はドライヤーや電動歯ブラシ、ヒーターや除湿器など意外と電化製品を多く使いますので、コンセントを追加しておくとよいでしょう。

 

リビングは床に埋め込んだコンセントも便利!

リビングのテレビ裏のコンセント

コンセントの数と場所を決めるうえでいちばん悩んだのはリビングです。

リビングは家族が集う広い空間ですし、大きなテレビを置くことになる場所。まずはテレビの配置を決めて、そこを中心に家具の配置と同時にコンセントの設置場所も決めました。リビングは全部で7か所のコンセントを設置してあります(エアコン含む)。

リビングのメインとなるテレビ周辺のコンセントは、テレビと電話LAN端子つきのコンセントとは別に、もうひとつコンセントを設置しました。

テレビのほかにも、録画用HDDやWi-Fiなど、電源が必要になるものが多くあります。電源供給が必要な機器をしっかりリストアップしてコンセント口の数を考えた方がよい場所です。

 

リビングのドア横にもコンセントがあると便利

また通常は、出入りの多いドア横には設置しませんが、扇風機や加湿器など少し場所を取る家電を置くために、動線の邪魔にならないように設置しました。

 

リビングの床のコンセント

家の中で唯一、床に埋め込みタイプのコンセントを、ソファ横のスタンド用に設置しました。ソファの配置が変わった今も、アイロンやPC用にと大変重宝しています。

コンセントというと壁に取りつけるイメージでしたが、部屋の真ん中からでも電源が取れることはとても便利だと感じています。