そろそろ年末に向けての準備を…と感じる時季ですね。あれこれやっておかなくちゃと思うことも多いですが、お金に関することで「まだの人はぜひ始めてほしいのが、ふるさと納税です」と語るのは、節約アドバイザーの丸山晴美さん。
今さら聞けないふるさと納税のこと、そして年末にやっておくとおトクな理由を教えてもらいました。
年末にやっておきたいお金のこと「ふるさと納税」
すべての画像を見る(全5枚)11月も後半にさしかかり、急に寒くなり、街のイルミネーションの輝きに年末を感じる方も多いのではないでしょうか。毎年年末になると、いろいろなことを早め早めに終わらせたいと思いつつも、なかなかエンジンがかからずに、年末ぎりぎりに年賀状を印刷していることがもう何年も続いています。今年ことは早めにすませたいと思うばかりです。
年末になるとやっておくとよいことのひとつに、ふるさと納税があります。ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付ができる制度。2000円の自己負担で、寄附した自治体から返礼品をもらえたり、所得税の還付や住民税の控除も受けることができます。なにかとおトクなことが多いので、わが家もふるさと納税を始めて早5年がたちました。
しかし、高還元率の返礼品が増え、過熱したことで、本来のふるさと納税の趣旨とはかけ離れた返礼品も目につくようになり、今年の6月からは「返礼品は、寄付額の3割以内」、「地場産品であること」と規制を設けることになり、この基準を守らない自治体は、この制度の対象外となったのは皆さんも記憶に新しいかと思います。
●増税の影響もありつつも、やっぱり魅力的なふるさと納税
また、2019年10月からは消費税が10%になったことによって、一部商品では量が減ったり、寄付金額が増えたものもあります。それでもふるさと納税は、控除や還付がされ、かつ寄付金額の3割程度の返礼品がもらえる魅力は変わらないと思っています。
たとえば、農産物(果物や野菜)、魚介類などその地方ではたくさん採れてお手頃な価格なものが、東京の店頭に並ぶと高額になるものもあります。また、店頭には並ばない地方の名産品、特産品をお取り寄せ感覚でできるものは、おトクだと考えることもできるでしょう。
そしておトク感だけではなく、応援したい自治体へ直接お金が届けられることも魅力です。災害や震災で被害を受けた自治体へ返礼品なしの寄付で直接応援することができることも、この制度の優れているところだと思っています。
そんなまだまだお得なふるさと納税を今年もどの自治体に寄付をするか悩みどころです。わが家は、お米、フルーツ、魚介類、肉、調味料など実用性重視の返礼品を選んでいます。
こちらは徳島県の返礼品スダチ。
これらで、スダチシロップをつくりました。氷砂糖にとスライスしたスダチにお酢を少し加えることで、早くシロップになり、さらにおいしいくなります。漬けた実も皮ごとおいしくいただけます。
●お歳暮や帰省先のおみやげにすると喜ばれます
年末にふるさと納税をする場合に気をつけていることは、日付指定ができるもの、調味料など日持ちがするものを選ぶようにしています。年末年始はなにかと家をあけたり、外食の予定が入ってしまうものなので、生ものはできるだけ頼まないようにしています。
帰省にあわせて生ものを帰省先に届けてもらったことがあるのですが、それはとても喜ばれました。
こちらが、以前、年末に贈って喜ばれたサザエ。
ふるさと納税はお歳暮対応をしてくれるものもあるので、上手に使えばよりおトクになります。最近では、返礼品にワケアリ品も登場するようになり、自家用であればこれで十分な気もします。
もちろん、ふるさと納税を取り扱うポータルサイトで寄付をすれば、サイトのポイントやマイルが貯まりますし、クレジットカードで寄付をするとクレジットカードのポイントも貯まるので、2重3重におトクです。
今年は駆け込みにして、とりあえずポイント制の自治体に寄付をしておいて、年明けにゆっくりと品を選ぶのもいいのかなと思います。ポイント制とは、寄付金額に応じたポイントがもらえ、そのポイントの中で好きな返礼品と交換できる仕組みです。
個人的なふるさと納税の楽しみ方としては、今まで接点がなかったような自治体の返礼品を探して寄付することですね。もちろん、自分のふるさとを応援するのもとってもすてきです。
こちらは、鹿児島県十島村の返礼品のビワです。
いろいろな使い方や楽しみ方があるふるさと納税は、必ず確定申告やワンストップ特例制度で還付や控除を忘れずに行いましょうね。