お店の人となじみになり、定期的に買い物をするようになったら、なにかと便宜を図ってくれて得をした…。そんな経験をしたことはありませんか? 信用できる店員に勧めてもらったものを購入することで、激安店で似たようなものを購入するよりも結果的にコストパフォーマンスがよかったというのはしばしばある話。また、もしかしたら、お買い得のものや、購入製品にかかわる有益な情報、たとえばメンテナンス術や長く使い続けるコツなどを教えてもらえる場合もあります。
「貯まる人は人とのつながりをとても重視する」と主張するのは『お金が貯まるのは、どっち!?』の著者で、銀行支店長として数多くのお金持ちの習慣を見てきた菅井敏行さん。
「銀行とのつき合い方、友人関係、家族関係、すべて同じ。信頼関係ができていれば、お得な情報も集まり、イザというときに協力も得られて成功します。お金を貯めたいなら、相手に信用される態度も大事なポイントなのです」
貯まる人になるための人づき合いの仕方をアドバイスしていただきました。
貯まる人はどっち?人づきあいの仕方で大きく差が出る!
●実家&夫の実家とは節度あるつき合い VS マメに連絡をとる
答え:週に一度は電話で近況うかがいを。なんでも話せる関係が家族を豊かにする
すべての画像を見る(全3枚)お金持ちは、子や孫の世代へと末広がりに豊かになるよう、上手に資産をバトンタッチしています。その基盤となるのが、親子間の信頼関係。「親が遠方なら、週1回、『土曜日の朝』などと決めて電話を。なんでも話せる関係になればお金の相談もしやすく、親も子や孫のためにできることを考えてくれます」。夫が実家にマメに連絡しないようなら、妻が気を回せば、夫にも感謝され、一石二鳥!
●親との話題は昔の思い出 VS これからの話
答え:これからの話で親に楽しみを提供すれば信頼関係が強固になる
「リタイアした親の生活は、単調になりがち。過去の話が楽しいのはその場限り。来月の子どもの発表会、夏休みの旅行など、未来の話で楽しみをつくってあげましょう」。親の趣味の展覧会に子どもを連れていくなど、親が大事にしているものと家族をリンクした話題なら信頼感はますます向上。困ったとき、手を差し伸べてもらえます。
答え:価値に合わないと思えばきちんと批判して、見極める目を磨く
お金持ちは、高価な品でも評判の店でも、値段に見合っていなければ「この値段は高すぎる」、料理がおいしくなければ「まずい」とはっきり批判します。「ただし、『紹介した○○のせいだ』『来なければよかった』など無用なグチは言いません。人まかせにせず判断するので、値段に見合ったいいものを見極める目が磨かれます」。
●ママ友との集まりは話題のお店でランチ VS 持ち寄りパーティ
答え:お金をかけないで楽しむ習慣と友達が貯まる生活をつくる
お金持ちは人づき合いでもお金を浪費することはしません。ママ友が集まって楽しく過ごすのが目的なら、わざわざ外食せずに自宅で十分。お金をかけないで楽しむ習慣を身につければ、貯金は自然に増えていきます。「また、出費を気にしながら出かけていると、類は友を呼んで、『だから、私たち貯金できないのよね』などと、お金が貯まらない言いわけで盛り上がるような友人関係に陥りがちです。貯めたいなら、君子危うきに近寄らず、です」。
●お金の話は積極的にする VS 人前で口にしない
答え:「貯金中」「節約中」と公言すれば、モチベーションが上がって協力も得られる
「お金の話は人にしづらいものですが、ひとりでコツコツがんばるより、『貯金中』と公言する方がモチベーションが上がります」。たとえば、フェイスブックなどで、「週2万円で生活中」「今週は2000円の赤字でした」と公表したり、「こんなもの買って大赤字!」と写真とともに公開しましょう。周囲から応援されたり、「ピンチのときはこんな料理がおすすめだよ」などと情報を提供してもらえて、さらにモチベーションがアップするものです。
●人に贈るなら老舗の高級品 VS トレンドのお手頃品
答え:形式や値段にとらわれず、相手が喜ぶものを選んで贈る
プレゼントは本来、相手が喜ぶものを選ぶべき。つまり、どちらを選ぶかは相手次第です。「旅行に行ったからお土産、展覧会のお祝いだから花、などと形だけで捉えず、相手の望みを一生懸命考えることが大事。人を喜ばせることができる人は友人が多く、情報もお金も集まってきます。実際、お金持ちに共通する性格です」。