ファストファッションも取り入れて、おしゃれを楽しんで

――地曳さん自身、昔買ったハイブランドのアイテムをどんどん手放して、ユニクロなどの手ごろで機能的な服を好んで着られているそうですが、どのように価値観を更新してきましたか?

地曳:昔は天然素材100%がいいという時代もありました。でもこれだけ気候が変わると素材も傷みやすくなりますし、昔のウール100%は重いです。時代は変わった、気候も変わった。いいものの価値観が変わってきたから、それにうまく乗ることが大事だと思います。今はどこのブランドも扱いやすく快適な素材の開発に力を入れています。そんな時代に生まれてラッキーと思って過ごすと、うまくシフトできます。ユニクロ、H&M、ZARAなどでも、大人世代に合う服は十分見つかりますよ。

――書籍に『60歳をすぎたら、姿形ではなく「生き方に似合う服」を選ぶ』という見出しがありますが、地曳さんが考える、「生き方に似合う服」とは?

地曳:それは、その人が既にもっているものにヒントがあると思います。日本人って真面目だから「私とはどんな人間なのか?」を考えがちですが、探し始めると一生わからずに人生を終えてしまう。じつは、そこにいるだけでもう答えは出ているんです。まずは好きか嫌いか。嫌いなものとはどんどん決別する。そうやって残った、自分がご機嫌にいられる服が、自分の生き方や雰囲気に似合う服です。

地曳いく子さんの新刊『新しい大人おしゃれ道』(扶桑社刊)は、60歳からのおしゃれのノウハウをわかりやすくユーモラスにつづった1冊。ファッションだけでなく、お金や人間関係についても、地曳さんならではの筆致で書かれています。

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