「片づけ上手は貯め上手である」。これまで数えきれないほどの収納達人のお宅をお邪魔して、ESSE編集部が出した結論がコレです。片づけができる人は、余計な時間を使うことなく、ものの管理や「必要なもの・不要なもの」の判断基準がしっかりできている人。整理収納アドバイザーの井上リエさんも、そんなひとりです。今回ESSE編集部では、年間150万円貯めているという井上さんのキッチン&ダイニングの収納を取材。お金が貯まる工夫を見つけてきました。
すべての画像を見る(全17枚)お金が貯まるキッチン&ダイニング収納のコツ
食品や調理道具、食器は、定位置を決めたり、ラベリングしたりしている井上さん。手元にあるものが把握しやすいと、ムダ買いも簡単に減らせます。また、手際よく家事がこなせるので、浮いた時間を仕事に回せるなど、メリットがたくさん!
●よく使うアイテムを厳選して並べ、調理時間を短縮
シンク上の棚には、ボウルやラップ、まな板など毎日使うものだけをゆったりと配置。「道具を出し入れしやすくし、調理に手間取らないよう、意識しています。時間の節約につながり、仕事が以前よりこなせるように」。下段の盆ザルは、食器の水きりに使っています。
●キッチンツールは使用頻度順に並べ、作業効率をアップ
引き出しを、後から購入したプラスチックのケースで前後に仕切り、手前からよく使うものを収納するように改善。効率よく出し入れできるので、調理やあと片づけに手間取りません。柄の部分を右側にそろえておけば、つかみやすくなって、台所仕事がさらにスピーディーになります。
●ものの場所を明確にすれば家族が手伝いやすく、仕事時間を確保できる
食器やカトラリーは、出し入れしやすいオープン棚に収納しています。ここなら、ダイニングテーブルにいる家族も手伝いやすい!
ものの定位置をラベルで示し、夫や子どもも元に戻せる工夫をしています。「食後のあと片づけがラク。キッチンに立つ時間をササッときり上げて、自分の時間がもてるようになりました」。
●夕食時間を早めることで、買うおやつを最小限に
おやつ類はカゴの中にひとまとめに。「わが家は、ご飯をおいしく食べたいので、3時のおやつはなしに。代わりに、夕食を5時半にしています」。夕食時間を早めた結果、おやつは10時の1回だけになったので、おやつ代が半減し、月約1000円に。食費の節約につながっています。
余計な買いすぎを防ぐためにしていること
日々のちょっとした買いすぎは、積もり積もれば、結果的に家計を圧迫するもの。また食材を余らせてムダにするのを防ぐという意味でも、適正量を買うことが大事です。買いすぎを防ぐ工夫を井上さんに伺いました。
●食材の住所があるから迷子にならず、ムダ買い防止
冷蔵庫は棚ごとに入れるものを決めて、さらに冷蔵庫にラベリングし、食材の定位置を明確にしています。また、常備菜の保存容器には、つくった日付を書いたマステをはり、食べ忘れを防ぐ工夫も。
場所が決まっていると見つけやすく、食べたいときにさっと出せます。迷子になって、うっかり腐らせて処分…ということがありません。
●食品ストックはラベリングの工夫で、使いきって、買いすぎない
食品ストックは、入れるものをマスキングテープに書き出し、ケースにはって在庫管理を徹底。賞味期限内に使いきり、たりない分だけ買いたしています。「ストックするものはだいたい決まっているので、ラベルをつくり替える手間もありません」。
すぐにラべリングできるよう、マスキングテープとペンをセットに。収納扉の裏にぶら下げています。
ラベルテクその1:【なくなったもの】の管理
使いきった食品は、収納ケースからラベルをはがして扉裏へ。「ここを見れば、買うものが一目瞭然。店で『なかったかも』と迷ったり、余分に買ったりすることがありません」。
ラベルテクその2:【開封したもの】の管理
食品は開封・未開封に分けて収納。開封したものは早めに使いきって廃棄ロスを防ぎ、いつまでも未開封のものは“必要ない”と考え、今後は買わないようにします。
ラベルテクその3:【使用頻度の低いもの】の管理
バジル、パプリカパウダー、山椒など使用頻度が低い調味料こそ、ラベルで所在を明確に。意識的に料理に使い、劣化する前に使いきるようにしています。
●クーポンはボードにはって共有し、おトクを逃さない
スーパーのクーポンや映画の割引券は、財布に入れず、テーブル前の壁面ボードに。「食事のたびに目に入るので、夫婦で使い忘れを防げます。きっちり使って、家計の助けにしています」。
●シンク下にレシピノートを置き、メニューを見てから買い物へ
かつては料理が苦手で、以前はよく食材を使いきれずに腐らせていたという井上さん。そこで、手軽につくれる料理をノートにまとめるようにしたところ、大幅にロスを完全できました。
ノートがあるのは、こちらのシンク下。買い物前に必ずチェックするようにしています。
ピッタリの分量を買って、ロスを出さないようにし、食費をセーブすることに成功。この習慣を始める前と比べて、食費が月約1万円程度節約できるようになりました。