クローゼットの洋服、気づけば増えていませんか? じつは1着ごとに、想像以上の「場所」を使っています。今回は、片づけのプロでありファイナンシャルプランナーの下村志保美さんに、“場所代”という考え方から、服のもち方を見直すヒントを伺いました。「いつか着るかも…」と手放せない服にかかる意外なコストや、クローゼットをすっきり保つコツを紹介します。
すべての画像を見る(全4枚)クローゼットにかけてある服1着の「場所代」はいくら?
まずは、少しだけ数字の話をしてみます。
たとえば、70平米・7000万円のマンションに住んでいる場合、単純計算で1平米あたり約100万円。つまり空間にも、それなりの「価値」があるということです。この考え方でいくと、幅1メートルのクローゼットは、ざっくり約60万円分のスペースになります。もし、そこに50着の洋服がかかっているとしたら、1着あたりは「約1万2000円分の場所」を使っている計算になってきます。
もちろん、実際に場所代を払っているわけではありません。でも、「1着=約1万2000円のスペース」と考えると、手元に残している服の見え方が少し変わってきませんか?
では、ぎゅうぎゅうにつめ込めば「1着あたりの場所代が下がっておトク」になるのでしょうか。
答えは、「NO」です。つめ込みすぎると服同士がこすれて毛玉ができたり、通気性が悪くなってカビの原因になることも。結果的に、別の「もったいない」を生んでしまいます。
「いつか着る服」にかかるコストを考えよう
ここで意識を向けてほしいのが、今は着ていないのに「いつか着るかも…」と思って手放せない服です。
・いつかやせたら着る服
・高かったから手放せない服
・流行が戻るかもしれない服
「いつか着るかもしれない」と思うと、買い直すのはもったいないと感じてしまい、未来の出費につい敏感になります。けれど不思議なことに、すでに支払ったお金には、私たちは意外と無頓着です。
数年前に買った服の代金は、手元に置いていても戻ってくることはありません。もちろん、クローゼットにしまっているだけでは、新たな価値を生むこともないのです。
それでも、その服は今もクローゼットのスペースを使い続けています。先程のマンションの例でいうと、もし着ていない服が10着あれば、約12万円分の空間。20着なら、約24万円分の空間を占めている計算になります。
整理収納の現場でお客さんのお宅に伺うと、こうした「いつかのための服」が何十着も出てくることは珍しくありません。かつての私自身も、同じように手放せずにいたひとりでした。


