ウテさんが会社をやめた理由

さて、ここで「ウテさんが会社を見限った背景」について、じっくり聞きます。

「会社はね、福利厚生はよかったの。それでも会社を辞めたのは、やっぱり人間関係が理由。会社の上のほうの人たちは長年にわたって私の仕事を正当に評価しなかった。会社は業務上、専門用語も多かったから、『社内用の翻訳アプリをつくろう』という話になって、私が社内で使う専門用語の日本語、ドイツ語、英語の辞書(翻訳アプリ)をほぼひとりでつくったの。上司たちは大感謝で『ありがとうね~』と大喜び。…でもね『それだけ』なの」

昇給もなければ、特別にボーナスが出たわけでもありません。

「笑っちゃったのは『翻訳アプリ、ありがとうね。とっても助かった!Traubenzucker(=ラムネのこと)をたくさん用意するね』と言われたこと。私はラムネに本当に失望したし、上司も『ボーナスの額を上げるね』と口先では言うんだけど、『いつか』みたいな話で、具体的にお金という形で私の仕事が評価されたことはいっさいなかった」

「調子のいいことを言っているのは全部『男性』よ」と当時の状況を説明してくれました。

そんなウテさんは2022年に日本の企業に転職。なんと年間の有休の数は30日から13日に減りました。でも仕事は楽しいようで、その表情は満足げです。

「日本の会社は休みがないってみんな言いがちだけれど、お盆は数日間、会社が休みだったし、お正月だって数日間休み。そう考えると、日本は祝日の数も多いし、お盆やお正月には(有休を取らなくても)会社が休みだし、夏休みは7月と9月の間に5日間取れるし、有休が約2週間で、とくに今のところは問題ない」

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有休取得率100%なのに平均年収が日本の1.7倍! ドイツ人の戦略的休み方

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