年齢とともに変化する体

膝が悪くなって車の運転もやめたけれど、歩行器を自在にあやつります。杖より便利
膝が悪くなって車の運転もやめたけれど、歩行器を自在にあやつります。杖より便利
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先日、新聞社の取材で年齢を聞かれ、「84歳よ」と答えると、「うちの祖母と同じです。でも、祖母とは全然違います。受け答えとか」って。仰天です。

それで思い出したのが、昔、母がとてもよく写っている自分の写真を見て、「これ、おばあさんみたい!」と驚いていたことです。私と妹は、思わず吹き出して「だって、お母さんはもう、十分おばあさんなのよ」と言ってしまいました。

私は、その母の歳を超えました。老いを最初に感じたのは、足の爪を切りにくくなったときでした。かがんで爪を切ろうとすると、手が届かないのです。「あらっ、これが歳をとるっていうことかしら」と、まるで人ごとのように思いましたが、今では、要支援2という介護認定をもらって、足の爪は、お風呂に入るときにヘルパーさんに切ってもらっています。

●人生が、私を楽天的に変えた

2年前にコロナに罹って、入院しているうちに、膝が悪化してしまいました。今は歩行器を使っていますが、これがなかなかの優れもので、以前の杖よりずっといいのです。体を預けることができるし、お盆をのせて食べ物を運ぶこともできるのです。なにより膝が痛くない。だから、気軽に動けるようになりました。

くるくる自在に動かす様子を見て、ヘルパーさんが言うのです。「千枝子さんは、クルマを運転していたから上手なのね」。なるほど。バックするとか、車輪の動きを把握するとか、結構お手のもの。私のよき相棒です。

二男の春彦は、そんな私に「母さんは、楽しそうだ。ポジティブだ」と言うのですが、ただ能天気なだけ。子どもの頃は、7人兄弟の長女だったせいか、ずっと心配性でした。人生が、私を楽天的に変えたのかもしれません。

発売中の『今だからわかること 84歳になって』(KADOKAWA刊)では、末盛さんが暮らす岩手の景色のほか、大切にする日課と習慣、仕事への向き合い方など、これまでの経験から学んだヒントがたくさん紹介されています。

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