更年期由来の動悸ならHRTの治療が効果的

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甲状腺や心臓を調べて、とくに病気がないと確認できたら、その動悸は更年期による血管運動神経系症状と考えることができます。

婦人科の治療でできる治療法として、「HRT」(ホルモン補充療法)があります。これは、女性ホルモンを補充することで更年期症状をやわらげる治療法です。HRTは動悸、ホットフラッシュといった血管運動神経系症状に効果を発揮します。

また、HRTは症状を緩和するだけでなく、予防医学の面から見ても有効な選択です。閉経後は血管のしなやかさが失われ、血圧やLDLコレステロール値が上がり、動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まりますが、女性ホルモンを補充することで血管の健康維持を助け、これらのリスクを低下させます。

ただし、HRTは始めどきがあります。閉経直後に始めれば動脈硬化を予防できますが、閉経から時間が経ってからHRTを始めると、逆に動脈硬化を促進するリスクが指摘されていますので、この点については注意が必要です。

「ホルモンを補充する」というと二の足を踏む方も多いですが、HRTは血管の健康だけでなく、骨量を維持して骨粗しょう症のリスクを下げる効果も期待できます。将来の寝たきりリスクを下げる予防医学の面からも検討する価値がある治療法です。もし、HRTの服用が難しければ、症状に合った薬でケアすることもできます。タイミングを見極めながら医師と相談して、自分に合ったケアを見つけていきましょう。

※ 更年期の症状の感じ方、対処法は人それぞれ異なります。ご自身の体調に不安がある場合は、早めに医療機関を受診してください