新しい年を、身軽に生きるための考え方を紹介します。53歳でスペインに単身留学し、現在はジョージアに滞在中のRitaさん(56歳)。以前は元日と聞くと、「今年こそはちゃんと目標を立てて、去年より前に進まなければ」と、身構えてしまうのが恒例だったそう。新しい手帳を用意し、抱負を書き、やりたいことを並べて…。それが、胸が躍るかと言われると、そうでもなかったことに気がつき、身軽に生きる大切さを実感。そう感じさせてくれた、海外のお正月について教えてくれました。

初日の出
ジョージアで過ごすお正月
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ジョージアのお正月は驚くほど静か

スーパーに並ぶジャガイモ

今年のお正月は、ジョージアのバトゥミで迎えました。海のそばの街で、1月は観光客もぐっと減り、街は驚くほど静かです。

大晦日の夜だけは、大きな花火が上がり、一時的に賑やかになりましたが、それも日付が変わるまで。翌朝はいつもどおりの朝がやってきました。

スーパーは普通に開いていて、パンも牛乳も果物も、見慣れた棚の、見慣れた場所に並んでいます。

「あれ、今日は1月1日だったんだ」

そんなふうに、少し拍子抜けするほど、海外のお正月は“ただの日常”です。

「新年にするべきこと」を手放したら心地よく過ごせた

小道具屋

日本にいると、お正月はどうしても特別な時間になります。「こう過ごすべき」「こうあるべき」という空気が、言葉にされなくても、自然とまとわりついてくる。

おせち、初詣、新年の挨拶、親戚づきあい。

どれも大切で、守ってきた文化だと思う一方で、いつの間にか、「ちゃんとやらなきゃ」「抜けたらいけない」。そんな小さな義務感を抱えていた自分にも、気がつきました。

海外で迎える年始には、そうした空気がほとんどありません。区切りはあるけれど、気合はない。始まりではあるけれど、力みはない。行事としての楽しみはありませんが、その拍子抜けするほどの軽さが、今の私には、心地よく感じられました。

目標を立てなくても、人生はちゃんと進む

問屋街

今年の目標は? と聞かれたら、正直、私自身はっきりした答えはありません。

なにかを成し遂げたいとか、大きく変わりたいとか、もちろん、「こうなったらいいな」と思う気持ちはあります。

でも今年は、あえてそれを言葉にして、掲げることをやめました。50代になって思うのは、目標を立てなくても、人生はちゃんと進むということ。

むしろ、無理に決めた目標に縛られて、「まだできていない」「また続かなかった」。そんなふうに、自分を責めてしまう時間のほうが、ずっと心をすり減らしていた気がします。