言いたいことはがまんせず

白地に青いオールインワンを着て立っている引田さん
着たい服を着ようと思うようになりました。菊池亜希子と滝口和代のブランドfofofofaとyarmoのコラボ「Boiler Suit」にはときめきました。小花柄のオールインワン、娘に?と思ったけど着ちゃってます
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結婚して長い時間一緒にいると、お互いに「あれ? こんなはずでは」という思いがときどきムクッと顔を出します。

そして、あんなにいいと思った長所がオセロのように反転してしまうからおもしろいですね。つき合っていた頃は、なんてこだわりがあってセンスがいい人なんだろうと思っていたのに、もうほんと細かい、細かすぎる、こだわりすぎなんだよ、とか。

また、なんて自由な発想ができる、なににも縛られないすてきな人なんだと思っていたのに、いやいや自分勝手すぎるでしょ、もっとしっかり現実を見てよ、となってしまうのです。

私自身のことで言えば、結婚して45年の長い年月の間に、なにもかも同じじゃないし、もし同じだったらつまらなかったよな、とそこの部分は達観し、簡単に長所は短所の、短所は長所の裏返しだと学ぶことができました。

大事なことが食い違うのは問題ですが、すごく気になることの傾向はお互いに尊重して歩み寄ってきたという感じでしょうか。

一緒に暮らしてみなければわからないことがたくさんあります。小さなことは譲ったり譲られたりしながら、その塩梅を確認し合えばいいと思います。洗面所の使い方、洗濯物の干し方、友人や親戚たちとの関わり方、なにも嫌いなおかずを毎日食卓に並べなくてもいいように。

でもね、大事なことの食い違いはとことん話し合ったほうがいいと思います。最後は言いくるめられるからとか、けんかになっていやな気分になるからと諦めてはいけません。越えなければならない山をいつもいつも避けていたら、いい景色は絶対に見ることができないのです。

コーヒーを淹れる引田さん
お茶は人にいれるのも自分で飲むのも好きです。飲み頃の色を見られるからガラスポットを使います。好きな濃さを確認してポットに移すので味が均一です。お気に入りのCANASAのマグカップで

夫は11歳も年上でしたから、尊敬や憧れの対象で、随分頼もしく感じましたが、これが日常となると、いつも上から目線なのが気に障ってくるものです。どうあがいても追いつけない、追い越せない年齢差を盾にとって、お前はなにもわかってない、世間知らずだと言われたら、そうかもしれないと頭(こうべ)を垂れるしか術(すべ)がありませんでした。でも言いたいことはがまんせずに言ってきたと思います。何度も何度も衝突して今があるのです。

共働きのご夫婦が増えました。とにかく忙しい毎日です。今日一日なんとか乗りきったという毎日だというのが、娘のことを見ていてもわかります。好きな仕事に邁進するのもいいけれど、子どもたちにしわ寄せがいっていることも自覚してほしいところです。

ときどき、なんだか暇そうな大人が家にいることが潤滑油になるのです。休みは休んでくださいね。ときにはムダな時間を過ごしてくださいね。体も心もしっかり休養して、お互いのことを気づかってください。子どもたちの心の変化やサインを見逃さないでください。

世界平和の実現は困難でも、自分の心の平穏、愛する人たちとの調和を実現するのは不可能なことではありません。早く帰って、今日のことを家族に話したい、おもしろかったことを共有したい。探し回っても見つからなかった青い鳥は、やっぱりわが家にいたんです。

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