12月19日公開の映画『楓』は、スピッツの名曲を原案に生まれたラブストーリー。ここでは、今作に出演する俳優・宮沢氷魚さんに、作品への思いや役づくりについて伺いました。宮沢さんとスピッツの「楓」にまつわる思い出エピソードも必見です。

宮沢氷魚さん
12月19日公開の映画『楓』に出演する、宮沢氷魚さんにインタビュー
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大人になったからこそ、歌詞の深みがわかるように

宮沢氷魚さん

大切な人を失った男女の喪失と再生を描いた映画『楓』。福士蒼汰さん演じる主人公の親友役を演じた宮沢さんに、オファーを受けたときの感想を聞きました。

「脚本をいただいた際に、1998年にリリースされたスピッツさんの『楓』を元にした作品だと聞きました。じつは僕もこの曲が大好きで、歌詞やメロディーが描く世界には以前から親しみがあったのですが、いざ脚本を読んだとき、その世界観や温かさが見事に作品に込められているなと感動しましたね。また、行定勲監督や主演の福士蒼汰さん、福原遥さんなど、魅力的な主演陣が集結した内容になっていて、作品に自分も参加できることがうれしかったです」

宮沢さんが、初めてスピッツの「楓」という曲に触れたのは学生時代のこと。そして、大人になった現在、この曲を聴き直してみると、昔とは違った“深み”を感じるようになったそうです。

宮沢氷魚さん

「もちろん学生の頃だって、人との別れもたくさん経験してきたと思いますが、当時はそれよりも『もっといろんな人に会いたい』『もっといろんな場所に行きたい』と新たな出会いばかりに目を向けていました。だから、『楓』についても『いい曲だな』とは思いつつ、歌詞の意味をそこまで深く考えていなかった気がします。でも、大人になって人生経験が増えたんでしょうね(笑)。今ふとこの曲を聴くと、過去に一緒に時間を過ごした人たちとの思い出が蘇って、深く心に響くようになりました」