日々を忙しく過ごしていると、目の前のタスクを片づけることで精いっぱいで、旅行やイベントなどの大きな予定がなかなか入れられないもの。片付けコンサルタントで、時間整理術に詳しい下村志保美さんは「忙しい人ほど、1年先の予定を思いきって入れてしまうことをおすすめします」と話します。そこで、今回は下村さんが実際にやっているスケジューリングのコツをご紹介します。
すべての画像を見る(全2枚)忙しい人ほど「1年先」の予定を入れてスケジュールを管理
2024年末から2025年の年越しは、地方で単身赴任をしている夫のもとで過ごしました。これは毎年の夫婦の恒例行事です。日頃、仕事が忙しい夫なので、住んでいるエリアのホテルでゆっくり。
このときに泊まる宿は「年越し用」ということで、あいていることが最優先。夫のスケジュールがクリアになった10月ぐらいに予約を入れました。
その後、私は東京へ戻り、さらにこれも毎年恒例になっている友人たちと台湾旅行へ。これは半年前の7月から計画し、ホテルと飛行機を予約しました。そして台湾から帰宅ののち、湯布院へ。「どんな過密スケジュールなの?」って、自分でも思います(笑)。
湯布院へ一緒に行った友人とは、プライベートも仕事の話も気兼ねなくできる関係。この旅行は「おいしいものを食べて、ゆっくり温泉に入ってゴロゴロする&おしゃべりする」のがメインなので、観光はあまりしません。
でもそんな旅の好みの合う彼女だからこそ、行ったときに「来年はどうする?」と、次の年の話になり、そのまま宿を仮押さえするというスケジュールの決め方をしています。
台湾も湯布院も「〇〇に行きたいね」となったときに「じゃあ、いつ行く?」という反応がある友人たちだからこそ、関係が続いているのかもしれません。
●時間の管理は4つの分類で考える
ここで時間管理のマトリックスをご紹介します。私の行動は、以下の4つに分類できます。
(1)重要かつ緊急
ケガをして病院に行く、緊急のトラブル対応、締めきり間近の支払い対応など。
(2)重要だが緊急ではない
家族や大切な友人と過ごす時間、自分の休息時間、資格取得やスキルアップの勉強、精神的なリフレッシュなど。
(3)重要ではないが緊急(他人の都合による対応)
かかってきたセールス電話の対応や「再来月の帰省どうする?」といった、とくにその日に返す必要のないLINEへの返信など。
(4)重要ではない緊急でもない(ムダな時間)
目的なくSNSやYouTubeを見る、なんとなく時間を過ごすなど。
友人との旅行は(2)の「重要だが緊急ではない」にあたります。なにかと忙しい大人たちにとって、2泊以上のスケジュールを合わせるのは至難の業。「予定が合ったら」では、永遠に実現しません。先送りになり続けるだけです。
でも予定を入れてしまえば、そこに向かって自然と計画を立てていくものです。