服、日用品…「ケチじょうず」なもの選び

20代のころの服
<左から>成人になる年に買ってもらったコートと、大学入学時に母に編んでもらったベスト
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街を歩けばすてきなお洋服や日用品をたくさん見かけます。今はもう買うこともありませんが、かつての私は、まずそれが「一生着られるかな?」と考えていました。

「一生!?」驚かれるでしょうか。でも私は、たとえば10代の頃に母が編んでくれたものや、20歳になったとき買ってもらった服を今も着ています。

当時の私の服選びは、周りが着ているような流行りものではなく、新旧のパリコレなどの写真で心惹かれたドレスなどと印象が重なる服を目標にしたのです。街で目につくトレンド服はできるだけ避けました。それが安易に買わないですむ、ひとつのテクニックなのです。

友達も着ている安心なアイテムや、お店の売れ筋商品ではなく、たとえば素材の品質や縫裁の確実さ、アートを感じるデザインや色合いといった、トレンドを超えて、老いても着られそうな服を選ぶようにしてきました。そういう服は私にも滅多に見つけられませんでしたので、長く大切に着られる希少な一枚を発見するまで探して、なかったら買わないですむことを喜びました。

チンゲン菜とグレープフルーツ
モズクが入っていた容器をきれいに洗って炒めるチンゲン菜を準備、寄せ豆腐の器にデザートの果物を

また便利グッズは、わが家ではご法度です。目新しいだけの場合があり、廉価だからと買ってしまうと、じきに使わなくなるものまで増える一方です。

たとえばビンのフタがあけにくく、フタをあけるための道具が必要だと思っても、雑貨店などで私は探しません。輪ゴムをフタの側面にはめれば大方あけることができますし、しぶとくあかないジャムなどの金属フタは、1か所をトンカチなどで叩いてちょっとつぶせば開きます。

クリップを洗濯ばさみで代用

そのほか、セロテープは包装袋などについてくるテープを再利用。調理用のボールは、みそや豆腐の入っていたプラスチック容器。文具のクリップは洗濯ばさみです。

買い物を楽しみにはしない。ものを増やさない。今あるものを使いまわす。できるだけものを減らして、人から「ケチなヤツ」と思われても問題なしとするのが「ケチカロジーの法則」であり、「ケチじょうず」と呼んでいるのです。