日々の暮らしには「ゴミ箱の掃除」「洗濯物の取り込み」など、細かなタスクが山積み。「名もなき家事」と呼ばれるこれらは、どれも一瞬で済むような作業ですが、気づかないうちに時間が奪われ、負担を感じる原因になります。今回は35平米の賃貸マンションで、夫婦ふたり暮らしをしている村上はなさん(31歳)のケースを紹介。共働き夫婦が実践する家事をラクにするための4つの工夫について語ります。

炊飯器
炊飯器のセットも立派な名もなき家事
すべての画像を見る(全5枚)

1:必要な家事の内容を家族と共有しておく

自然解凍中のお肉
お肉を自然解凍する準備は、夕食当番の人が担当します

名もなき家事を減らす前に、家事の内容を家族と共有しておくことが大切だと感じます。私たち夫婦も、同居当初は家事がうまく回りませんでした。そこで「“察して”は難しいから、言葉で伝えよう」と決めました。

たとえばわが家では、お肉の自然解凍は夕食をつくる方が担当です。相手が忘れていることに気づいたら、「解凍してね」と声をかけるようにしています。

名もなき家事は、先に気づいた人ができそうならやります。でも、難しいときは声をかけてお願いするようにしています。そうすることで、お互いに抱えている家事のタスクを理解し、自然とフォローし合えるようになりました。

2:「自分のことは自分でやる」が基本

畳まれたシーツ
自分のシーツは、自分で洗濯します

わが家では、基本的に自分のことは自分でやっています。“思いやり”と思って、すべての家事をひとりでこなそうとするとパンクしてしまうからです。また、家事のやり方は人それぞれルールがあります。そのため、個人に関わる家事は、過度に干渉しないようにしています。

たとえば、私は布団の手入れにこだわりがあります。シーツを洗っている間に、布団の汚れを掃除機で徹底的に吸い取ります。同じことを夫の分までやるのは大変ですし、夫にも「同じように手入れして」と押しつけるのは、違うと思っています。

自分のことは自分でやるようにすれば、家事を減らせます。なにより、家族とほどよい距離感を保てるようになります。