物価高騰中の昨今、野菜はなるべくお安い「旬のもの」を選びたいもの。そして今まさに旬を迎えている野菜のひとつが「アスパラガス」です。緑色の新鮮な色合いや歯ごたえのある食感がおいしいですよね。今回、アスパラガスの栄養を損ねない保存方法や調理方法、下処理方法について、北海道の農家の妻であり、管理栄養士で料理研究家でもある、いざわあやかさんに伺いました。アスパラガスそのもののおいしさを楽しむ調理法も紹介します。
すべての画像を見る(全5枚)新鮮なアスパラガスの見分け方
新鮮なアスパラガスを見分けるには、まず穂先がピンと締まっていて、開きすぎていないかどうかをチェック。また表面にハリとツヤがあるものが新鮮な証拠です。切り口がみずみずしく、乾燥していないかも確認しましょう。
●アスパラガスの栄養を損ねない保存方法
アスパラガスの栄養をできるだけ損なわずに保存するには、乾燥を防ぐことが重要です。
湿らせたキッチンペーパーでアスパラガスを包み、立てた状態で冷蔵庫の野菜室に入れるとよいでしょう。こうすることで、鮮度を保ちながら数日間、保存できます。
冷凍保存する場合は、かためにゆでてから水気をよくきり、小分けにしてラップで包んでから保存袋に入れると、風味を損なわずに長期間保存可能です。
アスパラガスの下処理方法
アスパラガスの下処理では、まず根元のかたい部分を切り落とします。切り落とす位置は、茎の先端から約5mm程度が目安です。
皮をむくかどうかは、グリーンアスパラの太さや種類によります。細いものはそのまま調理できますが、太いものは筋っぽくかたい場合があるので、根元に近い部分から上5cmの皮をピーラーで薄くむくと、口当たりがよくなります。
●アスパラガスの栄養を損ねない調理方法
アスパラガスには、おもにβ-カロテンという体内でビタミンAに変わる栄養素や、タンパク質の合成を高めることで疲労回復などにつながるアスパラギン酸、血管を丈夫にするルチンや貧血予防にもいい葉酸などを含みます。
これらの栄養を損なわない調理方法としては、加熱時間を短くすることがポイントです。
ゆでる場合は、沸騰したお湯に塩を少々加え、1~2分程度でサッとゆでるのがおすすめです。炒める場合は、強火で手早く炒め、シャキシャキとした食感を残すようにしましょう。電子レンジで加熱すると、ゆでたり、炒めたりするよりも水分が流れ出にくいため、栄養の損失を抑えることができます。