SNSでよく紹介されるシンデレラフィット収納に憧れる方は多いのでは。しかし、ものがピッタリ収納された状態をつくるには、コツや収納の知識が必要。うまくできないからと言って落ち込む必要はまったくありません。整理収納アドバイザーの阿部静子さんも、シンデレラフィットに悩んだ経験をもつひとりです。そんな阿部さんに、うまく収納するための秘訣を教えてもらいました。

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「シンデレラフィット」に悩む人が急増している!

「シンデレラフィット」という言葉を聞いたことがありますか。シンデレラのガラスの靴のように、「収納スペースにものがピッタリ収まった状態」のことを指していて、数年前から言われ始めたようです。

初めて聞くという方も、インスタグラムやYouTube で、収納ケースなどが引き出しや棚にピッタリ収まっている美しい収納を見たことがあるのではないでしょうか。

それがいわゆるシンデレラフィットと呼ばれていて、「インスタ映え」という言葉とともに人気が出て、そんなすてきな収納やお宅に憧れる方が増えました。

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私も「すてき!」と憧れたひとりです。でもマネしてケースを買ってきてもしっくりきませんでした。ケースばかりが増えていく一方です。

そんな当時の私と同じお悩みが、多くの方から寄せられます。「なんだか使いにくくなりました」という人もいれば、「棚にピッタリ収まるきれいな収納でないといけないんですよね?」「ピッタリ収まるケースを探すのは大変で、片づけが始められません」というように、片づけの一歩が踏み出せなくなっている方もいます。シンデレラフィットができないことに自信をなくしている人もいます。

SNSが流行っている今、たくさんの情報が目に飛び込んできます。私もそうだったように、きれいな収納に憧れ、「こんな整った部屋にしたい!」と、シンデレラフィットが魅力的に映ります。たくさん紹介されているので、だれでもできそうな感覚になり、それができないと自信を失ってしまいます。

私の場合、サイズを測って買ったつもりが入らなかった(実際きちんと測れてなかった)、ピッタリ入ってもなんだか使いづらい…なんてことが。

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今でこそわかるのですが、「シンデレラフィットは難易度が高い」のです。元々片付けが得意な人、収納の知識がある人だからうまくいく方法です。ですから、形だけマネしようとすると使いにくくなるのです。

さらに、シンデレラフィットまでの過程は、「手間と時間」がかかります。ではそのプロセスをご説明します。

1 不要なものを処分する

2 シンデレラフィットの構想を練る

3 種類分けをし、なにをどこに収めるか考える

4 入れる場所のサイズをきちんと測る

5 ネットなどいくつも見て収納用品のリサーチをする

6 購入し実際に収め、微調整をする

慣れている人ははしょったりできますが、こういったプロセスを踏み、シンデレラフィットが完成します。実際に上手にされている方は、収納が好きで得意なので苦にならないと言います。

でも、片付けが苦手な人には、時間も手間も頭も使うので、面倒で、難しく感じられ、ハードルが高いのです。だから、できないからといって落ち込まないでくださいね。