現在放送中のドラマ『秘密~THE TOP SECRET~』で主演を務める板垣李光人さん。普段は愛されキャラに抜擢されることの多い板垣さんですが、今回はその印象とは異なるクールな役柄に挑戦しています。ここでは、冷静沈着な薪(まき)を演じるうえでの意気込みや、ドラマをとおして視聴者の方に伝えたい思いを伺いました。
原作の衝撃を視聴者の方に届けたい
かわいらしいビジュアルを生かした弟キャラや、ファッションラバーとして愛されてきた板垣李光人さんが、放送中のドラマ『秘密~THETOP SECRET~』で、これまでのイメージをガラリと覆す役柄に挑戦し、注目を集めています。
演じるのは、科学警察研究所の法医第九研究室、通称“第九”の室長・薪剛(まきつよし)。薪のバディである青木一行(あおきいっこう)と、かつての第九メンバーで薪の親友以上の存在だった鈴木克洋(すずきかつひろ)の2役を演じる中島裕翔さんとW主演を務めています。
「薪は本当はすごく弱くて繊細で、もろいと思います」
「薪というこれまで演じたことがないキャラクターに挑戦できて、役者冥利につきますし、全話をとおして薪を演じきったら、きっと新しく見えてくるものがあるのだろうと思っています。自分自身の高揚感もありますし、観てくださる方々の、僕へのイメージが変わるのも楽しみです。極論、役者はイメージがない方がいいですから」
第九は凶悪・重大犯罪において、被害者および犯人死亡の際、その脳を特殊なMRIスキャナーにかけ、生前の記憶を映像化する“MRI捜査”を行う情報機関。薪は30代には見えないほど端麗な容姿ですが、冷静沈着で、驚異的な記憶力と、正義のためなら権威にも立ち向かう大胆さをもっています。第九の創設時から室長を務め、すべての事件に関わって、あらゆる“秘密”を見てきた人物です。
「薪は幼少の頃から壮絶な人生を歩んできて、そのなかで鈴木という唯一、信頼できる人間に出会い、MRI捜査というものを正義だと信じて、そこに向かってひたすら心血を注いできました。でも、鈴木を失った今、果たしてそれが本当に正義と言えるのかという葛藤を抱えています。そういう過去があるからこそ、強い薪がいるけれども、じつは、強いのではなく、強くないとまた大切なものを失ってしまうと知っているから、強くあろうとしている人間。本当はすごく弱くて繊細で、もろいと思います。そういう薪の苦悩を理解しながら、寄り添って演じていきたいと思っています」