数々の被災地に入り医療支援を行ってきた防災のプロ・国際災害レスキューナースの辻直美さんは、自身も2度の大地震を経験。隣の家は壊滅的な打撃を受けるなか、ノーダメージだったのは、家具やものを100円グッズで固定したからでした。今回はすぐ取り入れられるその方法を公開します。

(左)辻さんの家は調味料が倒れただけ。一方、(右)隣室は現状復帰に60万円
(左)隣室は現状復帰に60万円。一方、(右)辻さんの家は調味料が倒れただけ
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なにも対策しないと震度6で部屋は壊滅

「大規模地震が起きると部屋にあるあらゆるものが“凶器”になります。命を守るためにも、被災時のダメージを最小限にして家を復旧するためにも、地震に強い家にすることは重要です」(辻さん、以下同)

防災対策をしていた辻さんの家は震度6弱を記録した大阪北部地震でも、被害はゼロ。一方、同じ間取りのお隣さんは大惨事。対策の有無でこれほどの違いが出るのです。

「防災は手間とお金がかかると思われがちですが、プチプラで気軽にできる防災術もあります。まずは1か所でいいので始めてみて。やるとやらないでは大きな違いが出るのが防災です」

100円ショップのアイテムが防災に大活躍!

100円ショップの滑り止めシートは防災に大活躍!
100円ショップの滑り止めシートは防災に大活躍!

「防災専用アイテムでなくても、大抵の100円ショップにある商品で十分なものも多い」と辻さん。気負わず手軽に始めてみるのが大事です。

●天井と家具のわずかなすき間は本で埋める

つっぱり棒が使えないわずかな空間には、本をはさんで家具を固定。

本と本の間にも滑り止めシートを挟めば、より強度アップ
本と本の間にも滑り止めシートをはさめば、より強度アップ

「天井と本の間には100円ショップのすべり止めシートをはさんでいます」