ひとり暮らし、家電選びや暮らし方など、決めるのはすべて自分。そうすることで失敗することも、正解だったことも見えてくるものです。今年に入ってひとり暮らしをスタートさせた著述家の中道あんさんに、失敗したこととよかったことについてつづってもらいました。
すべての画像を見る(全4枚)60代で始めたひとり暮らし、失敗したこと、よかったこと
ひとり暮らしを始めて1か月が経ちました。いつも時間の流れを早く感じるのに、どういうわけか時間がゆっくりと進んでいるような気持ちになるのは、新しい刺激が多くて「時間」に意識が向かなかったからかもしれません。
私としては時間に追われない暮らしができていることに満足しています。生活用品もほとんどそろってきて不便さを感じることはありませんが、これまでと違う暮らしをしようとして失敗したこと。逆によかったことを書いていきたいと思います。
●失敗したこと:使い慣れない家電を選んでしまったこと
まず、「失敗したなぁ」と思うのは、新しい暮らしでは、これまでずっと使ってよかったものを、わざと採用しなかったことです。たとえば、電化製品です。
好奇心からこれまでを一新しようと思って、掃除機、電気ポットを長年使い続けてきたお気に入りメーカーからあまりよく知らないメーカーのものに替えたら、残念ながらことごとく自分には合いませんでした。
使うたびに「う~ん、使いづらい」とプチストレスになっています。これまでより掃除機をかける時間が長くなったので、お掃除ロボットの購入を検討しています。犬の散歩中に掃除をしてくれたら助かりますもの。
「ひとりだから、まぁいいか!」と少しランクが下の洗濯機を選んだら、これが失敗。運転中の音がうるさくて残念。朝起きる頃には洗濯が終わっているようにタイマーをかけてみたら、騒音で目が覚めてしまいました。
建物の構造上、音が響きやすいのかもしれませんが、洗濯機の価格差はこの動作音にあると家電量販店で教えてもらったとおりで、ここまで違うのかと唖然となりました。洗濯機を使う回数はひとり分なので多くはありませんが、ご近所迷惑にならないように日中に回すようにしています。
自分好みの照明は買って正解!
逆に変えてよかったことは照明です。新しい住まいは大きな窓から陽が差し込んで、日中は自然光だけでも明るく気持ちよく過ごせます。太陽の光を浴びることで朝からすっきりとした気分になり、内面が整えられ活動的です。
人にはオンとオフが必要だと思っています。夜は身心ともに休ませる時間帯なので照明を変えてみることにしました。天井にはシーリングライトがついているお宅も多いと思いますが、これは、部屋全体を明るくしますがムードがないのが私好みではありませんでした。
仕事がらPCやスマホのブルーライトを浴びる時間が長いので、夜は夕日を思い起こさせるよう、部分的な照明のテーブルライトやフロアランプを使って、オレンジ色の優しい光を灯すようにしています。視線より低い位置にある、ソファテーブルにキャンドルを灯したりすると、自然と安らぎを覚えます。
遊びにきた子どもたちからは「部屋が暗い」と言われてしまいましたが、夜は静かに過ごしたいから私にはこれがいいんです。
考えれば、お部屋のムードづくりなんて、家族と一緒に住んでいたころには、あまり意識しませんでした。とにかく明るく元気な住まいがモットーでしたが、シニアに突入した私には「落ち着いた空間」も必要です。