せっかく買い物をしたものでも、買った後に使わなかったり、タンスの肥やしになることはありませんか? 35平米の小さなマンションで暮らすミニマリストの村上はなさん(31歳)は、もの選びの基準を明確にすることで、買い物の失敗を減らし、お気に入りのものだけに厳選された心地いい暮らしができるようになったと語ります。そんな村上さんに、ミニマリストならではのもの選びの基準を教えてもらいました。

パソコンデスク
お気に入りのものに囲まれた作業環境
すべての画像を見る(全6枚)

1:収納場所を先に考えておく

湯たんぽ
季節ものは使わない期間が長いので、収納スペースなどを考えてから買うといいですよ

以前までは、オフシーズンのことを考えずに季節ものを買っていました。たとえば、冬用の敷きパッド、大きな扇風機などです。35平米と小さい家なのに、利便性だけを求めて買った結果、オフシーズン中は貴重な収納場所を圧迫していました。

今はそれらをすべてて手放し、収納スペースに見合ったサイズのものに見直していきました。たとえば、敷きパッドから小さな湯たんぽへ、扇風機から小さなサーキュレーターへとサイズダウン。

とくに季節ものは使わない期間が長いので、あらかじめ収納場所を考えてからものを選ぶ方が、家を広々と使えます。

2:一旦保留にして冷静に考える

ジャケット
「欲しい!」とすぐに買うのではなく、一度立ち止まって考えるようにしています

ものが多い「マキシマリスト」だったときは、買い物でストレスを発散していました。衝動的に買ったものは、後になって後悔することが多かったです。

今は一目惚れも大切にしつつ、気になったものは一旦保留にしています。冷静になって判断した方が、買い物の失敗がグンと減ります。

昨年買った冬用のコートは、慎重に吟味しました。店頭で「これしかない!」と一目惚れし、数週間後に再び試着。手もちの服との相性や他店舗のコートも視野に入れて探した結果、一目惚れしたコートを買うことにしました。購入するまで1か月以上かかりましたが、悩み尽くして買ったコートは着るだけで気分が高揚します。

保留にしてでも欲しいものこそ、本当に必要なものだと感じています。

3:自分の家に必要な機能と予算を明確にする

加湿器
いいスペックの家電はたくさんありますが、わが家には最小限の機能の加湿器で十分でした

ものの優劣を値段で判断するのが正しいとは言えませんが、高ければ高いほど機能が充実するのはたしかです。だからといって、高価なものをそろえばいいのではなく、自分たちの生活に見合った機能を見極める必要があります。

加湿器は、そのひとつです。小さな家なので、お手頃価格で必要最低限の機能が搭載された加湿器を買いました。機能が多いほど一見便利そうで、欲しくなりがちですが、使いこなせなければ宝の持ち腐れになってしまいます。自分たちが求めている機能と予算を明確にすると、判断基準がブレにくくなります。

最小限の機能の加湿器ですが、満足いく買い物ができました。