土地探しから始める家づくりでは、古家付きの土地も検討してみましょう。宅建士の資格を持つライターは、希望のエリアを絞って古家付きの土地を購入。割安だったうえに、その土地に住んでから家づくりをスタートしたことで、新しい家のイメージも固まりました。気になる解体費も建て替え補助金などで軽減。実際に感じたメリットと注意点を詳しく解説します。
すべての画像を見る(全10枚)意外に古家付きの土地は多い!
筆者は現在、高齢者や障がいを持つ方のリフォームを、専門に行う会社で働いています。そのなかで、宅建士の仕事として「娘(息子)の家に引っ越しをするから、家を売却したい」という相談を受けることがあります。
一般的に更地の方が価格も高く、買い手も早くつきやすいのですが、こうした相談の場合は、中古物件として売り出すケースが多くあります。
更地として売り出さない理由としては、「心理的」な理由があげられます。「愛着のある家を壊したくない、できれば手直しをして住んでくれるような人に、買ってもらいたい」という気持ちの人が少なくないからです。
筆者も、7年前に築40年以上の中古物件を購入しました。そのときの売主も、まさに家への愛着から、更地ではなく中古物件として家を売りに出していました。
その際、価格としては周辺の土地価格と比べて、200万円程度安く設定されていました。現在、物価や人件費の高騰により解体費用も上がっているため、200万円という価格はあまり割安感ありません。しかし、7年前は解体費用を差し引いても、かなり割安でした。
ちなみに、その後5年間住み、2年前に家を建て替えた際の解体費用は、実質負担70万円程度でした。これは解体費用210万円からハウスメーカーの建て替えキャンペーンで40万円のキャッシュバックと、自治体の建て替え補助金100万円があったからです。