染めない快適さに満足したら、他人の声が気にならなくなった

グレイヘアポイントカラー
グレイヘアにしてから、毛先にポイントカラーを入れて遊ぶことも
すべての画像を見る(全5枚)

案の定、心がズキっと痛むような言葉を書かれることもありました。

「みっともない」「汚らしい」「(染めないのがかっこいいと)勘違いしているのが痛い」「不潔な人」などなど…。なかなか手厳しいコメントの数々に、顔をあげて外を歩くのがいやになった時期もあります。

ですが、それ以上に「似合っている」「そういう髪色も悪くないと思う」「いつかはグレイヘアも潔くていいなと感じた」といった肯定的なコメントもいただきました。そしてなにより、10か月後に完成したグレイヘアの姿に、私自身が満足することができたのです。

たしかに白髪染めをしているときよりは、老けて見えます。でも、髪の根本に数ミリの白髪を見つけるたびに悲しくなり、2週間に1度ペースでリタッチを繰り返していた当時のやるせなさに比べたら、なんと今の気分の健康的なことか!

確実に言えるのは、白髪染めをしていた頃よりも外出が楽しくなり、活動的になったということ。白髪染めのスケジュールに振りまわされることのない人生は、想像以上に快適でした。

グレイヘアになって、外見以外にも変化が

朝倉真弓さん
2024年にはランウェイも歩きました!

グレイヘアになって外見が変わったと同時に、私の内面も大きく変わりました。周囲の意見を気にしすぎることがなくなったのです。

たとえば「やっぱり染めたほうがいいよ」と言われたとき。以前だったら「そうかもなぁ…」と思い悩み、そう言ってきた人とのつき合い方にも悩むところですが、今では「意見は意見、その人はその人」と、問題をきり分けて考えられるようになりました。「この人は髪色に関しての価値観は違うけれど、ほかの部分では共感できる」といったように。

グレイヘアの問題だけではありません。意見が異なる人と出会ったとき、「あなたはそうなのね」と受け止めつつ、「でも、私はこう思う」と声を上げることが怖くなくなりました。それで一瞬ギクシャクすることもあるかもしれません。でも、お互いの違いが鮮明になったことで、逆にひとりの人間として尊重し合う気持ちが生まれることもあります。

外見が大きく変わり、いろいろな意見にさらされる経験を積んだことで、内面の自信が育まれたのだと感じています。

美姿勢とウォーキングで「自信の育み方」を伝えていきたい

ウォーキングレッスンをする朝倉さん
ウォーキングレッスン中の様子

現在私は、美姿勢とウォーキングのインストラクターとしての活動にも力を入れています。グレイヘアになったからこそ、「姿勢よく美しく歩いて、若々しくなりたい」という思いから始めた姿勢と歩きの勉強ですが、学べば学ぶほどに「自信は外側からつくられる」ことを実感します。

なんだか自信がない、周囲の言葉に傷ついてしまう…。そんな人ほど、姿勢を正して深い呼吸を心がけてみてください。それだけで、ちょっぴり気持ちが前を向くはずです。

自分の性格や考え方のクセを変えるのには時間がかかるけれど、“姿勢”という外側の見た目を変えるのは数秒で済みます。よい姿勢でおおらかな微笑みを浮かべている人に、あえて意地悪をしようとする人は少ないはず。そしてまた、そんな姿勢と笑顔をキープし続けることで、徐々にあなたの内面も自信に満ちていくと思います。

やがて本当の強さを手に入れたとき、あなたの周りの世界はパッと変わると信じています。私がグレイヘアになって世界が変わったように、美しい姿勢でいることで、世界の見え方、捉え方までもが変わってくるのです。