あの頃憧れた“格好いい”大人になれたのか

関智一さん
次は、信州上田のそば屋にて
すべての画像を見る(全7枚)

なんてアンニュイな雰囲気でいい感じに言ってますが、僕が憧れていた格好いい大人の仕草がもうひとつ。「粋な食べ方が様になっている人」。

いやぁ、皆さんも一度は憧れませんでしたか? おそばは先ずはそのままなにもつけずに。そのあと塩少しかけてそば自体の味を楽しむ。揚げ物はしょうゆか塩、お寿司は白身からなどなど。

これを人に強いたり説教したりは論外で、ただ自分流の楽しみ方として、さり気なく、粋に楽しむ。なんだかソレが格好よく思えて。

そばと天ぷら

僕の父親もそんな食べ方をする人だったので、おませな僕は見様見真似で同じように食べて見せては「お、通だね~」と言われるのがうれしかったりしたものです。幼心に認められて大人になれた気がしたんですよねぇ。

やがて声優になってからも、先輩方が「もうお肉は赤身がいいよね、カルビは重たい」なんて言ってるのを聞いて、妙に大人っぽく感じたりして。そうか、大人はカルビより赤身、赤身よりホルモンか。

今思うとどこに大人を感じていたんだか(笑)。まだまだカルビをガッツリ食べたい年頃にも関わらず、真似してホルモンばかり注文してたこもあったなぁ…。

それから時は過ぎ、今ではすっかり、大人(肉体的に)になった私ですが、昔なじみの先輩やおじさまたちの中では、今でも僕はまだまだ若いひよっ子。

「関くんは若いんだから、どんどんステーキを食べなさい。皆の余った分も関くんが食べるから、こっちに寄越して」と、盛りだくさんのお肉を注文してくれたりもしますが…私、あの頃のようにガツガツと、もう、お肉やお米を食べられないんですよ、先輩(泣)。

…嗚呼、今は心の底から赤身でサッパリを求めてます、はい。

と、まぁ、僕が想い描いた大人像には、まだまだ遠く及ばない僕ではありますが、先日、友人の甥っ子の小学生男子に、「大きくなったら僕は関さんみたいに遊んで暮らす大人になるんだ」と言われました。

…うん、これはこれでいいのかな? ある意味、理想的な大人になれてるような気もします。

☆今月の関智通信☆

けいこ中の関さん

井上和彦さんとの2人芝居と「アルセーヌ・ルパン」の朗読劇のお稽古をがんばっています! どちらもまだチケット買えると思うので、ぜひ見に来て下さいね!