それでも不安になってしまうときにできること
どうしても「あれこれ」が浮かんで、もやもやうつうつしてしまうなら、深呼吸します。
やり方は、目の前の霞んだもやを吹き飛ばすように、大きく息を吐きます。吐く息に意識を全集中します。
これを3回やってみてください。3回深呼吸したら、たいていの不安は静かにおさまっていきますよ。そして、最後の仕上げが「行動」です。
目の前のやるべきことに集中します。「いまできることはなに?」と考え、いまやれることに集中するのです。
「鈴木先生、私、そんなにすぐに行動になんて移せません」という声が聞こえてきます。そうですよね、そんなふうにすぐ行動になんてできませんよね。であるなら、こんなふうにしてみたらどうでしょう。
お手洗いに立つ、手を洗う、歯を磨く、料理をする、座っている場所を変える、散歩に出る、掃除をする。なんでもいいですから、体を動かしてみるのです。
禅僧は、毎朝、庭を掃き清め、畳を拭いて、食事の支度をします。目の前のことに集中すると、雑念は消えていきます。こういう日常のなにげない行動こそが、生きるうえでなにより大切なことなのです。
違うことに焦点が合えば、もやもやうつうつと囚われている自分から解放されます。私たちの脳は、同時にふたつのことに集中できないようになっているらしいですよ。だから、なんでもいいので、動く。これだけで、気持ちがラクになっていくのです。
もやもやうつうつの意味は、もうひとりの自分の存在(神の視点)に気づくために起こる御業(みわざ)なのかもしれませんね。