いざものを捨てようと思っても、「いつか必要になるかも」と考えてしまってなかなか手放せない、なんてことも。ミニマルな暮らしにまつわる著作が多数ある、カナダ在住のブロガー筆子さん(現在60代)が、その考えを手放すコツについて語ります。
すべての画像を見る(全6枚)「いつか必要になるかも」という考えを手放すコツ
片づけをする際に大きな障害となる「これは、いつかいるかもしれない」という考えを手放す秘訣を紹介します。
必要なくなったものが目立つようになり、「少しは片づけなくては」と、不用品の処分を始めても、多くの人が「でも、これはいつか使うかもしれない」「いつか必要になるんじゃないか?」という気持ちになって、なかなか捨てられません。
捨てたいけど、捨てられない状況に陥るわけです。
こんなもどかしい気分でいるときは、以下のように考えてください。
1.本当に必要か、現実的・客観的に考える
なにかをキープすると決める前に、本当に必要なのか、客観的に考えてください。
これまで何年、使わずに置いてあったのか? 使わなかったのはなぜか? 今まで使わなかったものが突然必要になるのはどんなときか?
必要になるとしたらそれは具体的にいつのことか? 本当にそんなことが起きるのか?
冷静に考えてみると、「いや、まず使わない。捨てるのがもったいないから、そう思うだけ」と気づくでしょう。実際私たちはなにかを得る喜びより、失う痛みのほうを強く感じます。
とくに、その品物を使っていない理由を考えるのが有効です。ほかのもので十分間に合っているからこそ、使っていない現実に気づくでしょう。
衣類は実際に着てみるのもおすすめ。本当にまたその服を着たいですか?
2.起こりうる最悪のことを考える
いつか本当に必要なときが来るとして、そのときそれがないと、いったいどんな困ったことになるのか考えてください。
なにかがなくて困ったときの対応策は
・買ってくる
・借りる
・代用品を使う
・なしですます
の4つもあります。
「必要になったとき買うお金がもったいない」と思う人がいますが、不用品にはそれを置くスペースや管理する時間、意識、体力にコストがかかっていることを忘れないでください。
3.自分の選択によるリスクを受け入れる
私たちは、これから起こることを予測する能力はありません。想定外のことはいつでも起きる可能性があり、30年着ていなかったブランドもののジャケットを、捨てた1週間後に急に「着たい」と思うときもあるかもしれません。
しかし、これから起こりうるすべての出来事に対して、万全の準備をしようとするのは現実的な生き方ではありません。
どんな選択にもリスクが伴うので、そのリスクを受け入れるようにしてください。
必要以上にものをもつ暮らしに慣れている私たちは、ちょっとしたものがない状態を想像しただけで、「絶体絶命のピンチ!」と思うかもしれません。
しかし、人間には知恵があります。なければないで、きり抜けられます。リスクがあるからこそ、成長や前進のチャンスがあると考えましょう。