そして、訪れた次の日の朝
すべての画像を見る(全20枚)翌朝、犬は友人を見つけると「ム!」と目を釣り上げたが、友人の手におやつがあるのに気づくとすかさずお座りをして、釣り上げた目を今度は爛々と輝かせている。
おやつに夢中である。おやつは偉大。
5月で10歳になる犬と接しながら、友人は実家の16歳の柴犬に思いを馳せる。「10歳の頃だと6年前か…昼間もずっと寝ていた記憶があるなぁ。あんなに元気いっぱい吠えたのかな…いやもう結構おじいちゃんだったかも…」と実家の犬、目の前の犬みなを慈しむように呟いた。昨夜の猛烈な咆哮(ほうこう)を“元気”と捉えてくれて感謝だ。
犬は友人の前でもごろ~んと横になると、猫のように顔をかく。私に身体をなでるように催促しているのだ。おやつコミュニケーションによって、穏やかな空気に包まれる。
しかし友人が帰る際には、ふたたび荒れましたね。「バウ!! ウ゛!!」と、アコーディオンカーテンをどったんばったんと噛んで揺らし、激しいお見送りとなりましたね。
犬がうんと小さい頃に、愛犬家のご近所さんから「大丈夫! おじいちゃんになったら自然と落ち着くで」と言われた。“年齢を重ねるにつれて落ち着いていく”そんな日も訪れるのだろうか。
翌日、私がこたつで昼寝をしていたら犬がドスドス! と足音を立ててやってきた。「どしたんよ」と尋ねると、お腹に頭を「ン!」と押し付けてきた。まるでトトロのカンタの傘の渡し方。
しかし犬の来訪者への態度が私がいるのと不在とで変わるのだとしたら、その理由はなんだろう。もし「うちの犬も似た行動を取っています!」なんてエピソードがあればぜひ教えてほしいです。