「野菜を食べない子」に向けた、母たちの工夫とは?
すべての画像を見る(全8枚)――福田さんとイソカカさんは、日頃、どんな部分を工夫して、お子さんに野菜を食べさせているのでしょうか?
福田:私の場合は、まずは野菜を細かく刻むようにしています。たとえば、子どもが嫌いな野菜だと言われがちなピーマンなら、タイ料理のガパオみたいに細かく刻んでひき肉と一緒に炒めてしまえば、気づかずに食べてくれるので。ナスも皮をむいて、細かく切って炒めて、できるだけ原型をとどめない形にしたり。いくつか試行錯誤した末に、「これなら確実に食べてくれる!」というメニューを何個かキープするようにしています。
イソカカ:めっちゃがんばってる…。子どもに野菜を食べさせるのって、本当に難しいですよね。
福田:わが家の一番上の子は、最初は野菜が苦手で、ブロッコリーやニンジンしか食べなかったので、本当に心配でした…。あまりにも心配で、栄養士の友達に聞いてみたら、「まぁ、ブロッコリーとニンジンが食べられるなら大丈夫」と言ってもらったので、心の荷が軽くなったんですけど。
野菜が苦手だった子が、急に食べ始めることもある
イソカカ:第一子だととくに心配になりますよね。私も、第一子のときは完全母乳、離乳食も完全手づくりでかなりこだわっていました。
福田:え、すごいですね!
イソカカ:おかげで、野菜とかも小さいときからたくさん食べさせていたので、第一子はなんでも食べる子になりましたね。一方、第二子は子育てや仕事に忙しすぎてそんなことを言っていられないので、ミルクや離乳食に頼って育てたんです。そのせいなのか野菜が苦手になってしまって…。いま試行錯誤しています。
福田:でも、小さいときって、野菜が大好きな子の方が少ないですもんね。私も、自分の小さい頃を思い出してみると、ネギとかあまり好きじゃなかったですし。
あと、野菜が苦手だったうちの子も、あるときから食欲の方が勝るようになったのか、肉も野菜もなんでもよく食べるようになってくれました。「人は変わるんだな。思い詰めなくていいんだな」と実感しています。
イソカカ:そうですね。工夫するようになってからは、うちの第二子もだんだん野菜が食べられるようになってきています。
親がおいしいと食べているところをみせるのも大切
――どんな点を工夫しているんですか?
イソカカ:いろいろあるんですけど、いちばん効果的なのは、親が子どもの前で「あぁ、おいしいなー」と言って、実際に野菜を食べる様子を見せること。「野菜を食べろ」と言いすぎると、「うるさい! いま食べようと思ってたのに!」と反発して、食べてくれなくなってしまうんですよね。
福田:たしかに、それはありますね!
イソカカ だから、野菜をいっぱい使ったドライカレーをつくったなら、私がそれを「おいしい、おいしい」と食べる。すると、息子も「ひと口ちょうだい!」と言うようになるんです。
あと、見た目や食感も大切ですよね。野菜がゴロゴロ入ったスープをつくったときは、「野菜が多い!」と見ただけで食べるのを嫌がるので、2~3日煮込んで、野菜が煮崩れて、食感も柔らかくしたら食べてくれたり。それぞれに好みがあるから、「おいしそう」と思ってもらえる工夫を続けて、その子に合うものを取り入れていくのが建設的かなと思います。