お金をかけないおしゃれのコツ
すべての画像を見る(全13枚)半世紀もまえの20歳の頃にチープシックという言葉を知った私は、それ以来、これが服装のテーマです。「上品な安物」ともいいましょうか。とりあえず装いは非流行、反流行から始めます。ブティックで、あこがれの人が着ていたすてきな服を見つけたら、足早にそこをスルーして『それ以上』の服を探すのです。
流行りのデザインや、ブランドコーナーをサッサ通り抜けたら、自分だけが着こなせるの服を探してみましょう。感性も問われますが、自分が見えていないと探しにくいので、センス磨きと自己表現の実験現場かもしれません。
●一生着られそうな洋服とは?
具体的には安価で、次にありふれていないもの。できれば装飾過多でなく、落ち着いた色合いで、素材感が生きている服。でも私の場合、いちばん大事にしてきたのは、一生着られそうな服選びです。
そんな私は、晴れ着を持っていません。理由は、振袖や真っ白い襟巻は、生涯に二度着ることがあるとは思えなかったからです。ですから卒業式には旅行着のようなスーツを。20歳のお祝いにはコートを買ってもらいました。今も着ていますよ!
着られない服はリメイクで楽しむ
それでも若気の至りでつい買ってしまったものの、さすがにもう着られそうもない服は、リメイクにチャレンジしてみました。決してすぐ処分することはしません。
派手目なジャケットは、袖を切り取ってベストにしたり、赤い絣の着物は、袖をバッグとギャザースカートにしたり、上下を断裁した着物はチャンチャンコとスカートにリノベーションしてみたり、不用の肩パッドはポシェットに作り替えて見たりしました。それでも大事なことは、ピンク色や花柄の可愛い服を、老いても、わくわくしながら着てみる精神的な若さかもしれません。