友人はいらない?長年かけてたどりついた人間関係

乾杯する図
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所有物を減らすことと、ものを買わないこと。また今持っているものをフル活用して不足を補うこと。これが長年の節約生活のなかで、私が到達した「ケチカロジー」。

減らす、つまり捨てることと、所有物は捨てないで活かすことには矛盾するようですが、要るか要らないかを判断して、「捨てる」と「活かす」を分けるという違いがあります。

その捨てるものは、品物だけではありません。見えないものにも捨てるものはあります。まず45歳にして、私は正規雇用の仕事を捨てました。それから友達との交流を捨てました。ともに私にとってストレスだったからです。

これを「第二のケチカロジー」と呼んでいます。

職に関しては、年金の受給年までは食べていくために働いたつもりです。また、友達はまったくいないわけではなく、心が通じ合う数少ない人はいます。でも定期的に会ったり、一緒に外食するような友達はいません。むしろそこまでべったりする相手は要らないと思っているからです。

私の場合は、交際費をゼロにするというを日々のルールにしているので、自然とひとり行動をするようになっています。これは我慢ではなく、ひとり行動が好きだからやっていることです。

友達を減らすことは「究極の節約術」

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私は、友達を減らすことは、究極の節約術だと思っています。ひとりで自分の生活をつくり上げていく、この孤独のケチカロジーこそ、交際費のゼロ化を目指す最強の方策です。

もちろん私も「友達のありがたさ」を知っています。ケチカロジーなどよりずっと勝った宝物は、友達なのです。災害時には国際規模による”トモダチ作戦”というのもありました。そんな特殊な例でなくても、ご近所や親しい人の助けによって命を救われた例は山ほどあります。でも、その目的のために友達を大事にするというのは、本末転倒ではないでしょうか?

ひとりはさみしいと感じる人も多いと思いますが、ひとり身ほどの自由はないでしょう。

65歳のとき、二度と働かないぞと決意した私は、わずかな年金ともっとわずかな貯蓄を切り崩しで生計をつないできました。そして孤独な時間を得て、自由をフル活用し続けています。なお友達づき合いを減らした後は、ひとりで遊ぶことのおもしろさや、ひとりで生きるための、少なくとも精神的な力を得たように思っています。

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74歳、持たないひとり暮らしが「とにかく楽しい」。仕事や友人関係も捨てて得たもの

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