フランス人が絶対ゆずらない夫婦同室、同ベッドのルール

寝室
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以前、フランス人の夫と日本人の妻、という組み合わせのカップルばかりでディナーをよくしていました。日本に住む日仏カップルとして、文化の違いや子育てなどに同じような悩みを持つ同士でした。

あるディナーのとき、お酒がほどよく入っていたこともあるでしょう、ベッドルームの話になりました。

あるフランス人が、「妻が小さい子どもと同じ部屋で寝ていた頃は夫婦の危機だった」と言い出しました。「夜中に子どもの面倒を見るのにその方が便利だったからよ」と奥さんは言い返しました。日本人妻同士、「わかるわ〜」と言う感じでみんなうなずきました。
それに対して、フランス人の夫たちは「とんでもない!」と興奮し出しました。常に夫婦は同じ部屋、同じベッドで寝るべきなのだ、と。

子育て期や仕事などで寝る時間に差があることもあるし、いびきや寝返りなど睡眠を妨げる原因を避けるために、別室・別ベッドは合理的に思えます。しかし、どのフランス人も「ベッドを分けると言うなら、それは離婚への第一歩だ」と真剣です。そのただならぬ雰囲気に日本人チームは圧倒されました。

両親も祖父母もそうやってきた、と言うその信念と、毎日の暮らしにとっての合理性。これもまた、どちらが正しいと決められない文化の違いの一つではありますが、同室・同ベッドが夫婦円満のコツだと思うフランス人が多いのは事実です。

愛は1日にしてならず

セーヌ川

 子どもが小さいときはあえて2人の時間をつくり、意見交換を面倒がらず、忙しくて話せなくても夜は2人の空間で過ごす。そんなルーティーンをないがしろにしないと言う心がけによって、気持ちも近くにいられるのかもしれません。フランス人は、常に相手と向き合うことを大切にしていることを感じています。