●他人にしかできない介護もある
すべての画像を見る(全3枚)介護の仕事をしているなら自分でやれば、と思う人もいるかもしれませんね。でも実際は難しいもの。親の老化を冷静に受け止められないのです。親の苦しむ姿を見て自分も苦しくなったり、元気なころの親のイメージを捨てきれなかったり、自分の親だからこそ客観的に対処できない場合も。他人だからこそうまくいく介護もあると思います。
私の前では頼りないけれど、人前ではちゃんとしている母。母にとっても私以外の人とのつながりはいい息抜きになります。社会との接点があるのはとてもいいことで、利用できるサービスはどんどん利用して、親子ともに孤立しない介護を目指しています。
これまでの人生の中でできないことも多く、人から助けられたことが何度もあったからこそ、助けを求め、その分しっかり感謝もしようと思うように。助けてもらうし、助ける側にもなる。お互いさまがいいんですね。
『54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らしい暮らし』(扶桑社)では、団地暮らしのメリット・デメリットや、年金生活の予習としての月12万円生活、お楽しみも大切にする食費節約のコツといったアイデアをたっぷり紹介しています。
さらには、老後の不安やおひとりさまの不安を解消するためのお金の備え方や、困りごとや気持ちを整理する「じぶん会議」のやり方、介護士だからこそ分かった高齢の親との付き合い方なども収録。これからの暮らしを豊かにするためのヒントが詰まった一冊です。