新生活が始まるこの時期、子どものお片づけについて悩んでいる方も多いと思います。定位置をつくっても定着しない理由は、収納が子どものお片づけ力のレベルに合っていないことが原因かもしれません。
「私も何度か失敗を重ねて試行錯誤してきましたが、子どものお片づけ力のレベルに合わせた“動作をラクにする収納”にすることで解決しました」と語るのは、小学生のお子さんをもつ整理収納アドバイザーのサチさん。子どもの「出しっぱなし」を防ぐ収納方法を教えてもらいました。
子どものお片づけレベルを見極めて、動作をラクに!
お片づけの動作にはレベルがあります。バッグや服を床にポイッとするのは、その動作がラクだから。お片づけレベルを、簡単な順に1から3に分けて紹介します。
●お片づけレベル1:置きカゴ収納
床に置く動作と同じ動作でできる収納が、置きカゴ収納です。
カゴやボックスを用意して床に置き、その中にバッグやランドセルを入れるだけの簡単な収納。ボックスのサイズは、大きめを選ぶとより入れやすいです。
3歳ぐらいの園児でもできる収納方法ですが、掃除の際にカゴがジャマになるというデメリットも。ボックスにキャスターをつけると、掃除がしやすくなります。
●お片づけレベル2:腰高に置く・かける収納
2番目に楽なのが、腰高に置く、掛ける収納。
収納棚の上に置くだけの収納は床置きの次に簡単な動作ですが、そのときに気をつけなければならないのが、棚の高さです。
子どもの胸より高い場所はバッグやランドセルを持ち上げなければならないため、お片づけのハードルが一気に上がります。子どもがラクに収納できる腰高にすることが重要です。
「ランドセルラック」として販売されているものは、高さが高いことが多いうえに学童期しか使えないので、わが家では「カラーボックス」の上に置くことにしました。
学童期を過ぎても使うことができるうえ、教科書が増えたらボックスを増やしていけばいいだけ。ランドセルラックよりも安価です。
軽い園バッグや上着はフックにかける収納もおすすめ。
壁に取りつけたフックにかける収納も、ワンアクションでできる簡単な収納方法です。
ランドセルなどの重いものには不向きですが、上着や園リュックなどの軽いものなら、3歳児でも習慣にできる収納方法です。
●お片づけレベル3:棚・イス下収納
棚収納、イス下収納はハードル高め。
学校や幼稚園などで採用されている棚の中に入れる収納は、大人数の子どもの持ち物を収納するには向いていますが、意外とハードルは高め。
片手で「置くだけ」の収納と違い、棚の中に入れるには両手で角度を確認しつつ、かがんで入れる必要があります。面倒くさがりの子の場合、棚の近くの床に放置されることに。
学習イスの下にランドセル置き場がある場合も同じような動作が必要なため、ハードルが高いです。
ただし、このレベルの動作ができるお子さんであれば、すっきり見えるので理想的な収納方法です。
学用品や園グッズの収納は、家族構成や子どもの年齢、お片づけ力のレベルによって変わってきます。
わが家の場合は「できない」のは子どものせいではなく、仕組みづくりができていないことがほとんどでした。
試行錯誤して収納を考え、子どもが自分でできるなったときの喜びはひとしお。「動作をラクにする収納」を参考にしていただけるとうれしいです。