●丹精込めて育てたうちの果物は日本一!
すべての画像を見る(全15枚)話は柿畑に戻るが、畑では収穫されるのを待たずに柿が地面に落下してしまうことがある。落ちてしまった柿は出荷しないためそのままにしておくが、もちろん食べても問題はなく、犬がかじって食べている。
手をつかってしっかり柿を抑えて、鼻先にムキとしわをよせ、皮ごと丸かじり。ハグハグと。こうなると柿に夢中。「目は口ほどに物を言う」とはまさによなぁ。とまらない咀嚼音と爛々とした瞳がおいしさを語っている。
犬の食べっぷりを見た母が「犬ちゃんもうちの柿好きかぁ」とうれしそうにふふふと笑うので「うちの柿は日本一やもんな」そう私が答えた。私もうちの柿を毎日食べているが、一日の楽しみになるほどおいしい。
柿だけではなくミカン・八朔・ネーブルだって、私にとっては日本一だと言いきれる。両親と兄が丹精込めて育てたうちの果物はいっとうおいしい。
読者の方にも食べてほしいくらい…。でもそれは難しいので、柿でおなかを満たし、口周りについたのもべろんと舐めとって(まだついてる)、一息つく犬をご覧ください。
ひと足先に畑から犬と帰宅すると、犬は「歩いて食べて歩いて、一仕事終えましたワ」と言わんばかりに芝生に横になった。おつかれさんです。
10月の日中は庭で過ごすのにちょうどいい天気。涼しい空気と温かい陽気のなかを漂うように昼寝をするのが最近の日課である。
犬を見ていたら食欲の秋、睡眠の秋、スポーツの秋は地続きだとつくづく思う。よく食べる、よく寝る、よく動く。そうしたらよく生きられる。シンプルで、極みで、なんもややこしくない。犬の境地に達すべく、私も修行を積むとする。