●いろんな場所も使い分けることも大切
すべての画像を見る(全4枚)日常的には家で書いて、追い込みたいときはそこに行くというのがいい感じだ。数日分を一気に書き倒して帰ると、家はくつろげる場所として迎えてくれる。洗濯を取り込み、晩ごはんを作り、お風呂にお湯をためて残りの今日を生活の中で過ごす。
そう、この「生活」こそが私の執筆の源であり、手を止めてしまう原因でもあった。雨が降りそう、洗濯入れたほうがいいかなとか、冷蔵庫のゴーヤーが痛みそうだから昼には絶対料理しなきゃとか、ピンポーンと来客…なにかの勧誘につかまったり。
逆に、生活が隣にある中で書くからこそ面白い詩が浮かぶこともたくさんある。この暮らしの連載なんかにはぴったりだから、やはり使い分けながら、それぞれの文章の味わいを見つけようと思う。そうして、暮らしや農業とともに、書くことを続けていきたい。それが次の10年の私の目標だ。
本連載をまとめた書籍『暮らしっく』(扶桑社刊)が発売中。