年齢を重ねると、親族や知人が亡くなることが多くなり、死を身近に感じるようになることも。まだ早いと思わず、いつか来るそのときのためにも、今から準備しておきませんか。死んでしまっては、葬儀や埋葬、相続などは自分ではできません。自分の意思とは違う方法で弔われたり、相続が行われたりしてしまうという可能性もあります。
自分の意思を残された人たちに伝えるためにも、生前からの準備「終活」が今、注目されています。
今回は、相続実務士の曽根恵子氏が監修する『一番かんたん エンディングノート』(扶桑社)から、相続トラブルを防ぐための方法を紹介します。
相続トラブルを防ぐために「遺言書」の準備を
すべての画像を見る(全4枚)生前の準備として有効なのが、遺言書です。とくに、相続については、相続人が複数いるのであれば、遺言書を書いておくといいでしょう。なぜなら、遺産の多少に関わらず、もめ事が起きる可能性があるからです。
「実際に、相続トラブルの半分以上が遺産1000万円以下というデータがあります。実家の分け方が決まらないなどの不動産をめぐるトラブルのほか、生前に介護をした人としなかった人の温度差があり、援助を受けていたかどうかなどで兄弟姉妹が争ったりもします。」と、相続実務士の曽根恵子さん(株式会社夢相続代表)。
とはいえ、遺言書を書くといっても、法律的なこともあるし、どう書いたらいいのかわからないという人がほとんどでしょう。遺言書には3種類ありますが、ここでは手軽に準備できる「自筆証書遺言」を紹介します。どのように書けば法的に効力のある遺言書を書けるのかを曽根さんに伺いました。