年を重ねることはネガティブに捉えられがち。でも、これまで多くの人の悩みに寄り添ってきた産婦人科医・高尾美穂先生は、「人生の積み重ねによってしか手に入れられないものがある」と言います。ここでは、自身が実感しているという、年齢を重ねることでよかったと思えることを4つ教えてもらいました。

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産婦人科医の高尾美穂さん
産婦人科医の高尾美穂先生
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私たちは「若さ」がすてきなものだと考えることが多いですが、実際に自分が年齢を重ねてくると、「年齢を重ねること」によってしか手に入れられないよいことがあるのだと気づかされます。

●たいていのことはどうにかなると思えるようになった

年齢を重ねてよかったなと思えることの1つ目は、「たいていのことはどうにかなると思えるようになったこと」です。

友人から相談を受けた際に「だいたいのことはどうにかなるよ」と言うのが私の口ぐせのようになっていますが、この年になったからこそ思えることです。何か大きなトラブルが起きたときは、人生が終わってしまうのではないかというくらい悩むものだと思います。でも、たいていはどうにかなるんですよね。

もし意図せずトラブルを起こしてしまった場合は、もちろん心から謝ることが大切です。そして、どう乗り越えていくかを考える。その中で最後のゴールとして「たいていのことはどうにかなる」という考え方を念頭に置きながら、自分でできることをするのが大事だと思っています。

●不安なことがだんだん減ってきた

2つ目は、「不安なことがだんだん減ってきたこと」です。

たとえば、あまりお金の心配をしなくてもよくなりました。収入が減ったとしてもそれ相応に対応できますし、「ちょっとやそっとのことなら大丈夫」という気持ちがあります。

また、お金を使いたい部分には使い、使わなくていい部分には使わないという判断もできるようになっています。